やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

映画『ヘルドッグス』感想

何を言っているか分からんけど面白い


映画『ヘルドッグス』を見ました。
www.helldogs.jp
岡田君のアクションものだから面白さの担保はあるだろうと思い、見てきました。

さて。


面白かった!
お話は複雑で分かりにくいしそれを説明するセリフは何を言っているか聞き取れないけど、何となくで話の筋は分かるし、アクションは素晴らしかったので面白かった!
です。


ヤクザの組織って、下部組織とかあるから分かりにくい。組織内の序列や肩書きもあるから分かりにくい。誰と誰が敵で味方?
序盤の説明は、何を言っているのか6割聞き取れず、8割理解できませんでした。それでも、組のトップにMIYAVIがいて、彼の持つ極秘ファイルを奪うという最終目標は分かりやすいので、何とかついていけた。
これから見る人は公式サイトを見て人物相関図くらいは頭に入れておいた方がいいです。


物語は、「話の筋は分かったような分からないような感じだけど演技と演出と編集でずっと面白い。そしてアクションシーンはずっと面白い」でした。


この作品は原田眞人監督作品なので、クセがある。道路を自撮りしながら歩くキモいYouTuber、いる?『検察側の罪人』でもこういうショットあったなー。何か意味あるのでしょうか。
ese.hatenablog.com
あと、犯罪被害者の会のシーンやホステスたちと楽しむシーン、長くね?それぞれその後半に本筋に繋がる動きがありますが、長くね?


それでも、面白かった。セリフの聞き取れなさ(坂口健太郎と岡田君の雨のシーン、坂口健太郎のセリフひとつも分からなかった)や演出の意図などを含め、もう一度見たい作品でした。『地獄の黙示録』っぽさもあったし。
尾上右近は意味ありげに出てきたけど本編には何も関わってこなかったので、続編フラグなのかなーと思いながら見ていました。続編期待。


役者について。
岡田准一
あなたはもうアイドルではない。その体の厚みは何なんだ。
最近の岡田君の作品は、岡田君がアクション場面のスタッフとして関わっており(『ファブル』ではファイトコレオグラファー、本作では格闘デザイン)、それらはとてもリアルなアクションになっています。正直、絵面的には地味(リアルな格闘だから)なのですが、面白い。そして、岡田君はマジモンです。そのうちトム・ハーディみたいに格闘大会で優勝しちゃうかも。
岡田君はジャニーズ抜けてもっと自由にアクション俳優をやってほしいと思っていますが、ジャニーズを抜けるとこの規模での主役は出来ないんだろうな。いつまでたっても事務所は強い。
●坂口健太郎
サイコキャラですが、あまり突飛な演技でなくてよかった。ちょうどいい塩梅。
岡田君とバディを組む坂口健太郎との馴れ初めは描かれずいきなり1年後かー。ずるいなー。と思っていたら、エンディングで描かれていた!あの笑顔、いいねー。うむ、相性98%。
松岡茉優
松岡さんには何の心配もしていない。本作も安定感あり。
潜入捜査のためにヤクザの愛人になる(=ヤクザに抱かれる、犯罪行為を黙認する)のかー、とか潜入捜査員なのに岡田君と二股かけるかー、とか思いましたが、それは脚本の話。彼女は相変わらずよかった。
●MIYAVI
マンガ的なキャラですが、本作自体がリアリティライン低いので気にならなかった。単なるインテリヤクザではなく、カリスマ性や武闘派の要素をきちんと見せてくれました。
ワインボトルを蹴りで破壊するシーンは、ショットとしてはカッコいいですが必要はない。でもカッコいいから必要。割れたガラスの片付けシーンは不要。部下にやらせろよ。
北村一輝
どんな役でもできる北村さんですが(同日公開の『ガリレオ』では刑事役)、やはりヤクザが似合う。あの濃い顔は善人より悪人の方が似合う。
大竹しのぶ
大竹しのぶさんですから、外すわけありません。でも、この作品に彼女は必要だったかなー。もったいない気がする。他の役者でもよかったんじゃないかなー。寺島しのぶとかでよかったんじゃないかなー。
金田哲
本作の役者さんは皆さんとてもよかったのですが、はんにゃ金田だけはミスキャストだったな。演技は悪くないのですが、若頭になるほどの貫禄がない。貫目が足りない。
●木竜麻生
まおじゃなくまいだったのか。彼女は新潟県出身なので、新潟県の第四北越銀行のテレビCMに出ています。私の好きな顔なので注目していたのですが、やっと日の目を見た。これから売れるぞー。
途中、遠いバックショットで全裸&お尻が映るのですが、あれは別人(ボディダブル)ですよね?
彼女の友達役の女の子も可愛かったのですが、何という役者さんなのかしら。
中島亜梨沙
ヒットマン役。どこまで本人が動いたのか分かりませんが、ナイスアクションでした!
その後拷問に遭うシーンでトップレスでしたが、あれは本人?ボディダブル?紅白のときの氣志團のようなヌードっぽい服?VFX?どれでもいいですが、拷問でパンツは脱がさないというのはどういうことだ。ヤクザにコンプラはいらない。
●酒向芳
検察側の罪人』のあの気持ち悪い人が本作では警察の切れ者!役者って素晴らしい。しかし、前半は何を言っているのか全然聞き取れませんでした。
●吉原光夫
MIYAVIの側近役。強さと賢さと人間味と、いろいろ持ち合わせている素晴らしい役者でした。途中イタリアオペラを朗々と歌うシーンが長くて、「長くね?」と思いましたが、元々劇団四季の人なのね。そりゃ上手いわけだ。