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やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

映画「トリプルX再起動」 感想

どの目線で見るか


映画『トリプルX再起動』を見ました。公式サイト↓
www.xandercage.jp
第1作は見ています。主役がアイス・キューブになった続編は見ていません。


はじめに、第1作の話を。
かつてアクション映画はシュワちゃんやスタローンに代表されるような「マッチョなヒーローが敵を倒す」というスタイルが一般的でした。それが『ダイ・ハード』の「ヒーローでない一般人(この作品だと警官ですが)が愚痴と工夫で敵を倒す」というスタイルが新しく、大ヒットしました。
そして2002年『トリプルX』の第1作が公開されます。Xゲームのスターで、危険なエクストリームスポーツに自ら飛び込んでいくというまた新しい主人公像。主役のザンダー・ケイジを演じるのはヴィン・ディーゼル。日本人ではありえないマッチョな体がこの主人公像に説得力を持たせています。
また、この作品はスパイアクションでもあるので、『007』に対するカウンターでもあります。だからオープニングでタキシード姿のスパイはあっけなくやられてしまうのです。
続編公開ということで10年ぶりくらいに本作を見返したら、CGに頼らず「壊すためのセットを組んでそこでアクション→建物爆破」というアクション映画の王道の作りでした。アラはあるけど痛快娯楽活劇としてとても面白い作品でした。


で、続編の本作。
私は『ワイルド・スピード』シリーズを見ていないし前作を見返したばかりというのもありますが、久しぶりに見たヴィン・ディーゼルは老けたなーというのが第一印象でした。だってもう49歳ですよ。そう考えればあの肉体は脅威!


本作は、上海資本が入っています。そのせいなのか、アジア人俳優が何人も参加していて、正直ちょっとバランス悪い感じがしました。ケイジの仲間のDJの彼(クリス・ウー)はDJ以外何もしてなくね?ジャン(ドニー・イェン)の仲間(トニー・ジャー)は飛び跳ねているだけじゃね?
それ以上に、ネイマール、お前は完全にいらない。プロデューサーがファンでねじ込んだのかな?


もちろん、ドニーさんは毎回素晴らしいですよ。一度のジャンプで2回蹴るとかおなじみのドニーアクション満載です。


そして、女性陣はみな素晴らしい。
本作のヒロイン(しかし、なぜ彼女がケイジと恋仲になってヒロインの立ち位置になるのかは解せない)セレーナを演じたディーピカー・パードゥコーンのエキゾチックな顔立ち、ケイジの仲間でヒットマン(異名は「クリ勃起」!)アデルを演じたルビー・ローズの「タチ」という感じ、スパイものに欠かせないガジェット担当でドジっ子メガネのベッキーを演じたニーナ・ドブレフの「ドM性欲強め腐女子」な感じ、どれも素晴らしかったです。


で、肝心のお話ですが、これはどう見たらいいのだろう。ハリウッド超大作の続編として見ると、駄作です。しかし、B級アクション映画として見れば、笑って見ていられる娯楽作です。


トリプルX』はザンダー・ケイジの「自ら無茶やるアクション」が醍醐味なのですが、本作だとオープニングの「スキーで森を滑る」と前半の「バイクで海を走る」しかありません。車が行き交う道路上でのバトルや飛行機内での闘いもいいけど、この作品のコンセプトに則ったアクションを見せてほしかったなー。
ラストの「落ちてくる人工衛星に飛行機をぶつけて危機を脱す」はよかった!こんな無茶が通用するのはザンダー・ケイジだから。
あと、仲間が増えたことで彼らの見せ場も用意しなければならず、とっ散らかった印象もありました。スタントマンの彼も車を横転させるくらいしか活躍してないよね?


最初敵対していたケイジとジャンが共通の敵に向かって共闘する、という筋書きはいいのですが、そのせいで途中「君たちは敵なのか味方なのか、ベクトルはどっちに向かっているのだ」と思いながら見ていました。まあ、アクション映画なのでその辺の細かいところは私は気にしません。


仲間たちが追い詰められて絶体絶命。ここで助けに来たのは何とアイス・キューブ!前作は黒歴史としてなかったことにされていたと思いましたよ。盛り上がりつつ、笑った。


オープニングで死亡とされたギボンズサミュエル・L・ジャクソン)は実は生きていたというエンディング。ちょっと長く感じました。もっとスパッと終わろうぜ。


本作はチーム戦になり、ガジェットの効果的な活用もなく、『トリプルX』である必然性が薄まっています。続ける必要あるかなあ?ヴィン・ディーゼルは『ワイスピ』だけでいいんじゃない?
何となく、いろいろな大人の事情が入り混じってできた脚本なのかなーと思いながら見ていました。
B級アクション映画として面白かったですが、映画として傑作なわけではない。そんな愛憎入り混じる感想でした。


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