やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

転売対策で困るのは転売ヤーだけではない

わずかな悪い人のせいで多くの普通の人が困る


7月13日に山下達郎のコンサートに行きます。初めての山下達郎
思えば、この当選まで長い道のりでした。去年のツアーから申し込んでいるのですが全て落選。あんなに全国細かく数多く回っているのに当たらないのか!
そこで今年のツアーは一緒に行く友達と2枚ずつ申し込んだのですが、それでも当たらず。松本、NHKホール、中野サンプラザ、ことごとく外れる。すげーなヤマタツ。


それが新潟公演では何と二人とも当選!新潟公演は2デイズでそれぞれの日程を申し込んでいて、相談の結果友達の当選した日程に行くことにしました。
なので私の当選チケットは流す必要があったのですが、アホな私は入金してしまいました。
友達に「ごめんよー」と報告すると「キャンセル期間があるのでまだ大丈夫」と教えてもらい、気を取り直す。


で、このキャンセル期間が「6月24日まで」だったのですが、アホな私は「25日から」だとなぜか思い込んでおり、25日にキャンセルの手続きをしようと思ったら、期間終わっているのでできませんでした。


アホすぎる。


そこで、新潟公演のプロモーターであるキョードー北陸に電話したところ、「今回のツアーはそういうシステムなので何ともなりません」という返答。がーん。
プレイガイドだから主催者のいう通りにしなければならないので仕方ないか。では、主催者に掛け合ったらどうだろう。
そこで、山下達郎の所属事務所スマイルカンパニーに電話したところ、「今回のツアーはそういうシステムなので何ともなりません」という返答。がーん。


何ともなりません。
 

上記の通り、今回は私がアホすぎるので完全に私が悪いのですが、何ともならんのか。
以下は私の愚痴交じりの文章になりますのでご了承ください。


今回の山下達郎のコンサートは、本人確認が厳格に設定されており、申し込み時に本人・同行者の名前などの登録をし、コンサート当日に免許証などの写真付き身分証明書で本人確認をして入場、というシステムです。
これは、実際に行く人にとっては何の問題もありません。しかし、私のようなアホや、仕事や家庭の事情でキャンセル期間以降に行けなくなる人も必ずいます。そういう人たちに対する救済措置は一切ないのです。


私は、高額転売はしません。行きたい人に定価で譲りたいだけです。でも、それも叶わないのです。


そもそも、キャンセルの手続きには1枚1,500円かかります。2枚で3,000円。もちろん必要なコストは払いますが、1枚1,500円もかかるのでしょうか。入金だけしてまだ発送していないチケットなら、データ管理でしょ。PCでちょいちょいとキャンセル処理できないのかしら?一度に2枚申し込んで、一度に2枚のキャンセル手続きしても2枚分3,000円かかるのです。手続き1枚ずつやってるの?やってないでしょ。


このキャンセル期間でキャンセルが出た分は「キャンセル待ち受付」で再度抽選販売が行われます。それは分かります。再度抽選販売を行うために枚数を確定したいので期間を区切ったのでしょう。
でも、チケットの発送前であればまだ止められるはず。キャンセル期間を過ぎたチケットも発送前であれば流してもらい、当日券などに回してくれればいいのに。


本人確認の厳格確認は、確かに転売ヤーに対する歯止めになっているでしょう。しかし泣く泣く行けない人は見捨てる方法だしチケットがあれば行きたい人を無視する方法です。
本当にこれがベストなやり方なのでしょうか?


チケットを売る側は損しないのでいい方法かもしれませんが、行けなくなった人は泣き寝入り、行きたい人は行けない、演者は空席を見ながら演奏。全体功利になっていますか?


私はドーム公演をするようなミュージシャンのライブに行くことはあまりないのでこういう厳格な本人確認方式に出会ったことがないのですが、同じような問題は起きていないのでしょうか。他のライブではどういう方法でこれらの問題に対応しているのでしょうか。


本人確認の厳格化はいいと思います。でも、行けなくなったらそのチケットは無効にして別の行きたい人に渡してあげてほしいです。発券前なら技術的に可能なはずなのになぜやらないのでしょうか。
発券後であっても、公式サイトを通じてチケットのやり取りをするのであれば問題はないはずです。
キャンセル期間を設定し、それ以外のキャンセルは認めない、本人以外の入場は認めない、他人への譲渡は認めない。ずいぶん殿様商売ですな。


私の今回のエントリは愚痴8割なのでだいぶ恨めしい文章になっていますが、できるはずの様々な方法がなぜできないのか、なぜ認めてくれないのかが分からないのでこんな嫌みな文章になっています。


あーあ、コンサート当日、空席だよ。私がこれだけチケット落選しているので行きたい人はたくさんいるはずなのに、空席できちゃうよ。演者は空席より満席で演奏した方が気分いいと思うけど、空席だよ。


何とかなりませんかね。私一人を例外として認めるわけにいかないのは重々承知ですが、このお願いが特別わがままなものだとは思っていないのですが。


あーあ。きりがないのでこの辺でやめます。あーあ。


OPUS 〜ALL TIME BEST 1975-2012〜(通常盤)

OPUS 〜ALL TIME BEST 1975-2012〜(通常盤)

スキマスイッチ×ライムスター対バンライブに行ってきました! 感想(その3)

サービス精神


前回までのお話↓
ese.hatenablog.com
ese.hatenablog.com
アンコール待ち。やはりアンコール待ちの拍手はだんだん速くなって崩壊してまたその半分のリズムから再生する。これは全国どこでも、誰でもこうなってしまうのでしょうか。何でなんだろ。誰か調べて。


再び舞台に登場したスキマスイッチRHYMESTERの5人。お揃いのツアーTシャツを着ています。
宇多丸「圧力に負けて出てきてしまいました」
Mummy-D「いやでも、まだマイクを持っているだけでトークだけかもしれないよ」
大橋「せっかく出てきてくれたのにトークだけ?」
D「だって、トークばっかじゃんこのライブ。転換のときのあれ何?」
大橋「あれは、セッティングチェンジの間に、ただお客さんを待たせるっていうのもアレなんで」
D「セッティングチェンジより全然長えじゃん!」
宇「途中まで聞いていたけど、途中で無駄だなって思ってやめちゃった」
大橋「無駄って!」
D「あとさ、全員で同じTシャツ着てきたらダメじゃん」
宇「ドリフの体操コントみたい」
大橋「このTシャツ、この会場限定なのに着ている人少ないじゃん。どうして買わないの?」
宇「これだけモノがいいから、お高いんでしょう?」
大橋「(スタッフに)いくら?4,500円?それは高いな!」
宇「何でそういうこと言うの?皆さん、これからのセッションタイムを見れば買いたくなりますから」
大橋「あ、ということはセッションやってくれるんですね」
宇「しまった!」
しゃべっている人や言い回し・語尾などはうろ覚えなので違っているかもしれません。大橋君の天然っぷりとちゃんとフォローする宇多丸さんの優しさがにじみ出る会話でした。


というわけでセッションタイム。演奏する曲はもちろん『ゴールデンタイムラバー』
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スキマスイッチファンも、さすがにこの曲は予習済みのはず。どうですか、生でもCDと同じでしょ(それは大橋君も同じくですが)。生であのラップを実際にやっているんですよ。
いやー、これは盛り上がった!盛り上がったぞ!


しかしこれでは終わらないセッションタイム。音源でコラボしたのはこの1曲のみですが、あとは何をやるのかなー。
大橋「今回のツアーに参加してくれたアーティストのの皆さんに『re:Action返し』というのを毎回やっておりまして、対バンしてくれたアーティストさんの曲を僕らが一緒に歌うというのをやります」
えー、他のバンドならカバーで一緒に歌えばいいですが、今回はラップですよ、HIPHOPですよ。どうすんの?
ここでバンドメンバーも登場。
宇「僕らはドリフの体操コントで、バンドメンバーは24時間テレビみたい」
確かに!上手い!
f:id:ese19731107:20170625172936p:plain(会場限定Tシャツ)
f:id:ese19731107:20170625172948p:plain(ツアーTシャツ)
演奏する曲は『The Choice Is Yours』。宇多さんが曲名を言っても全然響かない会場。うむ、それが現実。
この曲のサンプリングの元ネタはマーク・キャパニの『I Believe in Miracles』で、世間的にはジャクソン・シスターズがカバーしたバ-ジョンが有名。というわけで今回はこの曲のジャクソン・シスターズバージョンをバンドが演奏して、それをRHYMESTERと大橋君が歌うという3つのマッシュアップになります。
www.youtube.com
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宇「さらに曲の後半では大橋卓弥によるHIPHOP風のコール&レスポンスがあります」
大橋「頑張ります」
D「いや、俺らのコール&レスポンスよりよっぽど難しいことやっているじゃねーか」
確かに。


ヴァース部分はライムスの二人が原曲通りのラップをかまし、サビ部分とその後の原曲部分を大橋君が歌うという構成。歌詞は足元のモニターに貼ってあったのかな?目線がずっと下でした。
大橋君のコール&レスポンスはどんなだったかな。覚えていないということは普通に上手くいったんだろうな。


さらにもう1曲!全力少年
この曲のイントロで再びメロディのコール&レスポンス。
大橋「やっぱり新潟は歌上手いな。じゃあ、宇多丸さんからもコール&レスポンスを」
宇「やだよ!」
大橋「やだよってなんすか!」
D「自分に返ってくるんだよ」
仕方ないので宇多さんもやるのですが、低音デスボイスでのコール&レスポンス。逃げたなー。
宇「この程度のおどけ芸しかできません」
宇多さん、本当にメロディ弱いな。カラオケだと何を歌っているんだろ。


この曲ではライムスの二人はマイク持ってうろうろしているだけ。手持ち無沙汰だなー。
と思っていたら、大橋君の「もっとラップ聞きたいよね?」というフリから『スタンバイチューン』をラップ!元曲よりだいぶBPM速いですが、見事ラップをかますマイクロフォン#1&2!素晴らしい!
しかしこの曲のリリックは別に『全力少年』とリンクしているわけでもないし、Dさんパートは「半ライス」とか「三杯酢」なんていうリリックなわけで、なぜこの曲をチョイスしたのかは不明です。まあ、速すぎて一見さんには何を歌っているか分からなかったと思いますが。
http://j-lyric.net/artist/a004a57/l00df25.html
歌詞はこちらです。↑
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ラストでJINさんのDJ暴れ太鼓。手でスクラッチ、肘でスクラッチ、ついには顔(頬)でスクラッチ!面白い!(でもやはりJINさんはいつもちょっと長いんだよなー)


この日のことは宇多丸さんがラジオでも語っておりました。
miyearnzzlabo.com


というわけで大団円。スキマスイッチRHYMESTER、そしてバンドメンバーが白と黄色が交互になるように並んでカーテンコール。
楽しかった!
全然客層の被らない2組が対バンライブを行い、盛り上がる。たぶんどちらのファンももう一方のライブをよいと思ったのではないでしょうか。対バンとして理想的な盛り上がりでしたね。
いきなりHIPHOPファンにならなくてもいいので、「HIPHOPダサい・怖い・恥ずかしい」という印象さえ取れれば私は満足です。そして『フリースタイルダンジョン』に出ていない人でも素晴らしいラッパーはたくさんいますよ。その中でもRHYMESTERHIPHOP初心者でも聴きやすいトラックとラップとリリックです。まずはレンタルでもいいので聴いていただければ…。


スキマスイッチのお二人、バンドメンバー、RHYMESTERの3人、スタッフの皆様、そして素晴らしいお客さんたち、皆さんありがとうございました。皆さんのおかげでとてもいいライブになりました。


アンコールセトリ
1.ゴールデンタイムラバー
2.The Choice Is Yours
3.全力少年(途中『スタンバイチューン』あり)


re:Action(通常盤)

re:Action(通常盤)

The R~The Best of RHYMESTER 2009-2014~

The R~The Best of RHYMESTER 2009-2014~

↑ライムス初心者にはこのベスト盤が入門編として良いと思います。

スキマスイッチ×ライムスター対バンライブに行ってきました! 感想(その2)

後攻スキマスイッチ編(声の力、メロディの力)


(セトリ・ネタバレあるので注意)


前回のお話↓
ese.hatenablog.com
転換の間は横のスクリーンでこのアルバムのレコーディング風景を流し、待っている間も飽きさせない工夫。素晴らしいな、スキマスイッチ


映像が終わったら、スキマスイッチのお二人が舞台に登場!場つなぎとしてトークをしてくれます。素晴らしいぞ、スキマスイッチ
トークは特に面白くないけど、楽しい。その中で印象に残っているのは大橋君の「(RHYMESTERの)リズムの刻み方が自分と共通している」という発言。確かにスキマスイッチでもリズムが細かい曲はあり、言葉の乗せ方上手いなーと思っていたので私も納得。
その他は「サッカーは点取った人がMVPなの?全員で取った点じゃないの?賞金は山分けするの?」とかのどうでもいいトーク。大橋君って、天然?


結局映像とトークで15分くらい使い、一旦退場。とっくにセッティング終わってますよ!
ステージ上はギタリストのマイクスタンドと水などを乗せる台、大橋君のマイクスタンドと台、シンタ君のキーボード2台が追加され、本当に狭い!バンドメンバーも機材を避けて、モニターをまたいで持ち場へ。これぞライブハウス。
バンドはドラム、ベース、ギターに加えてキーボードとパーカッションの編成。普段はこれにホーン隊もいるそうです。シンタ君がいるのにもう一人キーボードいるのね。まあ、サザンもそうだな。


1曲目は『パラボラヴァ』
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大橋君、さっきまであんな天然トークをしていたのに、歌い出したらめちゃ上手い。ずるい。声とメロディの力ってすごい。
いやほんと、いい声。音程もバッチリ。これがプロの歌うたいだなー。


2曲目『石コロDays』のイントロで、ギタリストの方が右手に何か持って弦は弾かずに左手だけで音を出していたのですが、あれ何?あれを弦に近づけると音を拾うの?誰か教えてください。
3曲目の『ズラチナルーカ』では、大橋君12弦ギター。しかし、これまでの曲もそうだけど、アコギの音ってまったく聞こえないのね。弾いてなくても変わらないんじゃないかなー。と佐野元春浜田省吾のライブでも同じことを思う私。
この曲、好き。ピアノの繰り返しのフレーズがどんどんトリップしていきます。
『藍』は、これまた大橋ボイスを堪能できる1曲。しかも1コーラスはアコギのみ!(後半ピアノくらいは入ったかな?)途中からバンドも入ってきてラストは壮大なサウンドになりました。あー、バンドっていいな。


曲が終わると拍手するのはどのライブでも当たり前ですが、スキマスイッチのファンの皆さんは、どの曲も次の曲やMCが始まるまでずーっと拍手が続くんですよ。ここにも感動した。


ここでMC。えーっと、内容は忘れた。オリジナルアルバムを出してから全然新曲を出していないけど、ちゃんと曲作りはしていますよ、という流れで未発表の新曲を披露。タイトルは『Mr.カイト』
これが、いい曲!フォークのような字余り語り口調のAメロからザッツポップス!なサビメロ。素晴らしい。こういう構成好き。


ここから大橋君はハンドマイクに持ち替えて、後半へのギアチェンジ。『キレイだ』
スキマスイッチの曲ってやさしい曲が多いけど、たまにこういう「結局見た目」な曲もありますね。『君の話』もなかなかひどい歌詞だし。


『Ah Yeah!』ではサビの「Ah Yeah!」でタオルを投げるのがライブの定番なのですね。永ちゃんスタイル。
曲が終わると次はコール&レスポンスタイム。RHYMESTERの「セイホー、ホー」みたいな単純なやつではなく、「イェーイ」を大橋君のアドリブで様々なメロディで歌うレスポンス。なかなか難易度高いけど、楽しい!そして「新潟は歌が上手い」とお褒めの言葉をいただきました!リップサービスもあるかもしれませんが、言われて悪い気はしない。いや、うれしい。


お次は『トラベラーズ・ハイ』。あれ?この曲、私知らないぞ。オリジナルアルバムは全部聴いているのに!と思って調べたら、シングルのカップリングなのか。でも過去のツアーのテーマ曲なのでファンにはおなじみなのかな?
www.youtube.com
スキマスイッチはオフィシャルのYouTube映像ほとんどないのね)
曲の後半でバンドメンバーのソロ回しが続いて、さらに全楽器が弾きまくりの叩きまくりでもうグルーヴがものすごいことに!(語彙力!)ギターのソロはテレキャスだったのもあるのか、ロックではなくフュージョンな感じのサウンドに聞こえました。他の楽器のことは覚えていないなー。だって私の位置からだとシンタ君がいるせいでベースもパーカッションもほぼ見えないのです。


スキマスイッチのライブも終了。こちらもちょうど1時間くらいだったかな。
とにかく大橋君の声にやられましたよ。金取れる声だわ。プロだわ。天然だけど。
そして、お客の皆さんが素晴らしい。みんないい人だなー。ライムスファンのようなルサンチマンやシニカルさがない。


さて、アンコールですが、ここからが長くなるので一旦切ります。続きはまた次回。


セトリ
1.パラボラヴァ
2.石コロDays
3.ズラチナルーカ
4.藍
5.Mr.カイト
6.キレイだ
7.Ah Yeah!
8.トラベラーズ・ハイ


『トラベラーズ・ハイ』はこれに入っているのね。

スキマスイッチ×ライムスター対バンライブに行ってきました! 感想(その1)

先攻RHYMESTER編(攻撃的な低姿勢)


スキマスイッチツアー2017『re:Action』の新潟公演に行ってきました。会場は新潟LOTS。
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スキマスイッチのNEWアルバム『re:Action』は、スキマスイッチの過去曲をいろいろなミュージシャンがリプロデュース・リアレンジしたアルバムで、このツアーはこのアルバムに参加したミュージシャンが対バンとして参加しています。RHYMESTERは仙台に続いて2回目の共演。それが新潟だったら、そりゃ行くよね。


このツイートにあるダーティーサイエンスツアーは、ここLOTSではなく、キャパ300のライブハウスでした。しかも売り切れなかったという…。ライブは最高だったのに!
今回の新潟LOTSはキャパ600。見事完売です!わーい。


と思って会場に着くと、ライムスTシャツやタオルの人などまったくいない…。アウェイだとは思っていましたが、まさかこれほどとは。当たり前ですが、売り切れって、スキマスイッチの力なんですね。
開場真際でようやく何人かライムスファンをお見かけし、「アウェイですが頑張りましょう」とエールを送る。気分は『七人の侍』もしくは『300(スリーハンドレッド)』。


入場。下手Dさん側4列目をキープ。周りは女性が多いので見やすくてよい。
キャパ600のライブハウスなので、ステージは狭い。バンドセットとDJブースがあるとそれだけでもういっぱい。こんな場所でスキマスイッチ×ライムスターが勢ぞろいしたら動くスペースないんじゃない?
そして、ステージ向かって左の壁にはスクリーンがありました。あれ、ここってこんなスクリーンあったっけ?このツアーのために持ち込んだのかな?


と思いながら待っていると、定刻通りに照明が落ちます。まずは横の映像からスタート。
このアルバムの制作・レコーディング風景がダイジェストで映し出され、その後スキマスイッチRHYMESTERの5人が登場。あれ、ここLOTSの楽屋の映像じゃん。ついさっき撮ったのかな?
このツアータイトルをキャンバスに描くというのがこのツアーの恒例だそうです。描くのはDさん。ライムスのMC2人はどちらも絵心あるもんな。
とここでJINさんが準備のために映像から退出。え?これ、生放送なの?すごーい。面白い。この日この会場のみのお楽しみ。素晴らしい演出。
で、Dさんの描いたツアータイトルは『re:Action』のAが浜崎あゆみのAになっていました。面白い!
f:id:ese19731107:20170623211631g:plain(参考画像)



さて、ライブ開始。1曲目は『ONCE AGAIN』宇多丸さんは「俺たちの代表曲」と言っていましたが、そもそもRHYMESTERに世間が知っている代表曲などあったかしら。
それでも、この曲はいい。トラックはエモいしリリックは聞き取りやすいし内容も分かりやすいしフック(サビ)も分かりやすい。
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正直、とても不安でした。HIPHOPはリリックが重要で、曲を知らないと韻も内容も分からない。ただ早口で何かしゃべっているだけに聞こえてしまいます。その点歌は「メロディ」「歌唱力」があるので、曲や歌詞を知らなくてもすぐに乗ることができます。


こんなアウェイの状況でどうやって闘うんだ。いくら百戦錬磨で泥水すすってきたRHYMESTERでも、この状況は厳しいだろうなーと思っていたのですが、思ったよりお客さんは乗ってくれている。手も上げてくれている。コール&レスポンスも返してくれる。
スキマスイッチファン、いい人!


2曲目は『Still Changing』。これもいい曲だぞ。宇多さんのリリック、聞き取れましたか?
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曲終わりでMC。
「このツアー、様々な豪華アーティストが対バンで登場する中で『あー、今日はライムスターかー』っていう日で」お決まりの自虐から入る宇多丸さん。
「でも、ライムスターは日本のHIPHOPグループの中で一番多くのバンドや多ジャンルと他流試合してきたので、我々を通じてちょっとでも『日本のHIPHOP面白いな』と思ってもらえればうれしい」と殊勝なことも言う宇多さん。
「でも、ちゃんと盛り上がらないと、恥をかくのはスキマスイッチです。我々を指名した彼らのセンスを否定することになるからね」と脅しをかける宇多さん。


ここで、「HIPHOPのライブとは何ぞや」という初歩の説明。他流試合だといつもやるRHYMESTERは偉い。ターンテーブルにはレコードプレイヤーが2台あって、ラップしやすい部分だけを再生して、それを2台で繰り返すというのが「HIPHOPの演奏」だと。
こんなアナログな手法を使っているのは現在世界でも10組もないぞと「失われた伝統芸」を説明する宇多さん。優しい。真面目。丁寧。


この流れで演奏するのはやっぱりこれ。『ライムスターインザハウス』
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この曲の「見れば分かる」は強い。宇多さんのリリックは何を言っているか分からないと思いますが、DさんとJINさんの「前後、前後前後」「とうせんぼ、かくれんぼ」のあたりは「人力でトラックを演奏しているDJとそのトラックを乗りこなすラッパー」のすごさが一見さんにも伝わると思うのです。
この曲で宇多さんは下半身をシゴくのですが、ここ盛り上がったかな。ちょっと長かったけど引かなかったかな。不安。


続いてはスキマスイッチの『僕と傘と日曜日』のトラックに使ってで『And You Don't Stop』!ここでエニュ丼!
これこそ対バンライブの醍醐味、そしてHIPHOPの自由度と楽しさ。
でも、この曲のリリックって、一見さん向けじゃないと思うんだけどなー。宇多さんの「あのアイドルがとうとう見せたヘアヌード(略)水着の下の乳首も見えたのに嬉しくない別に」なんて歌詞、スキマファンにはどう聞こえたのかしら。


この流れで『POP LIFE』。おお、これはいいぞ。テンポもミディアムだし歌詞もポップライフだし。
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「何かいい感じだね」と今日のライブの空気を褒めてくれるDさん。「でもライムスターの曲でいい曲っぽいのはこれで終わりです」とちゃぶ台をひっくり返す宇多さん。
ここからラストに向けてギアチェンジ!『BACK&FORTH』
この曲は次のアルバムに入る予定の新曲でまだ音源化されていない曲なのですが、ライブではもう何回もやっていて私も数回聴いています。BPMが速くてリリックの内容はまだ把握していませんが、2MCのマイクリレーが超楽しい。
普段RHYMESTERはそれぞれのリリックがそれぞれ素晴らしいのであまり掛け合いをしません。それがこの曲では掛け合いまくり。キックザカンクルーの『マルシェ』みたいなイメージです。楽しい!


そのまま『B-BOYイズム』!これもRHYMESTERのクラシックで代表曲ですが、スキマファンは知っているのでしょうか。知らないか。
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(このMVには若き日のキックやリップのメンバーがいますよ。なぜかというと、RHYMESTERは彼らのパイセンだからです!)
この曲では途中宇多さんがサングラスを外す場面があり、盛り上がるのですが、どうもこの日は「盛り上がるキャー」と「悲鳴のキャー」が同居していたような気がしました。


宇「僕らのライブはあと1曲で終わります」会場「ええー!」宇「大人だ!アルタの教育がよくできている」「まあ、あとからまた出てくるから。いや、出ないかも。『やらない勇気』!」D「仙台では残念ながら出てしまいました」宇「対バンだから最後にセッションとかそういう予定調和には負けたくない」
そんなこと言って、どうせ出るしセッションもするんでしょ。優しいおじさん。
本編ラストは『マイクの細道』。シングルですが地味な曲なので、お客さんにはどう聞こえたかなー。
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ライブはちょうど1時間。どうだったかしら。
スキマスイッチのファンでHIPHOPも聴く人なんてまあほとんどいないでしょう。「ラップって怖い・ダサい・恥ずかしい」が正直なところでしょう。今日の対バンがRHYMESTERと知ってどう思ったのでしょうか。「ライムスター?知らないな。あたしラップ好きだけど『フリースタイルダンジョン』にも出てないから多分マイナーな人なんだろうな」という私の被害妄想。
個人的にはよかったと思います。丁寧な説明と初心者向けのセトリ。宇多さんのトークスキルとDさんの笑顔でファンは増えたはず。ファンまではいかなくても「HIPHOP、悪くないじゃん」と思ってくれた人は何人もいるはず。
それは、宇多さんの丁寧な説明もそうですが、それ以上にRHYMESTERの曲のおかげです。聞き取れるリリックとライブでそれを再現できるスキル。こういう対バンに合わせてファンサービスの仕込みも欠かさない律義さ。
私の贔屓目もありますが、いい対バンライブでした。


続いて後攻スキマスイッチ。しかし長くなったのでここで一旦終了。続きは次回。


セトリ
1.ONCE AGAIN
2.Still Changing
3.ライムスターインザハウス
4.And You Don't Stop(トラックはスキマスイッチ『僕と傘と日曜日』)
5.POP LIFE
6.BACK&FORTH
7.B-BOYイズム
8.マイクの細道


マイクの細道

マイクの細道

私ドラマは見ていないのですが、映画は傑作です。号泣メーン!

音楽業界は音楽ファンを舐めすぎなのでは、というお話

①チケット手数料

本日、9月に行われる氣志團万博のチケットの入金に行ってきました。2枚で24,000円なのですが、支払ったのは25,836円。内訳は
①サービス料594円×2枚
②システム利用料432円
③振込手数料216円。
これに実際発券するときは店頭発券手数料216円も加わります。2枚の発券ではありますが、一度の発券手続きで2,000円以上も取られるのですね。
サービス料って何?誰が誰に対する何のサービス?システム利用料はコンビニの発券機を使う料金?振込手数料は理解する。発券手数料も理解する。これがコンビニの取り分なのですね。でもそれは②システム利用料と別に取る必要があるものなの?


手数料は謎が多い。いろいろなコストがかかっているのは理解しますが、説明がないのでもやもやするのです。上記でいえばサービス料とシステム利用料+発券手数料のコンビニダブル取りの部分。
手数料については以前書きましたのでこちらを読んでください。思っていることは変わりません。
ese.hatenablog.com
そして、この記事も追加で上げておきます。
www.ongakujin.net
興行の主催者はプレイガイドに既に手数料を支払っており、それはチケット代金に組み込まれているそうです。なのに、さらに手数料を取るのはどうしてですか?


昨年からチケットの高額転売は何度も話題になり、業界を挙げて対策が取られるようになりました。まだ転売防止には程遠い状態ですが、対策を取っているのは評価します。
それなのに、手数料についてはまったく何も言わない。
たぶん、チケットの高額転売は転売業者という「外部の敵」がいるので報道も対策も行われるけど、手数料の相手は身内なので、報道も対策もされないのではないでしょうか。


いや、私は手数料を撤廃せよとか値下げせよと言っているわけではありません。内訳を説明してほしいだけなのです。なのに、なぜそれすらしてくれないのでしょうか。
音楽評論家・音楽ジャーナリストの人たちも、転売問題については記事を書くのに手数料問題については書かないのよねー。これも相手が身内だから?原稿を依頼してくれるクライアントだから?いつも自分は招待券で入っているので手数料なんて実感がない?
説明がないとどんどん悪い想像は膨らむぞ。

②ライブ会場での物販(並ばせるな)

先日武道館でのライブに行った人が物販買うまで4時間並んだというツイートを見ました。4時間!時給1,000円として4,000円分のロスですよ。それだったら3,000円のTシャツを転売ヤーから5,000円で買った方が安いですよね。でもそれは運営から文句つけられるんでしょ。理不尽な話。
たくさんお客が来ることは分かっているはず。武道館なら1万人来るわけです。そのうち何割が物販の列に並ぶのか私は分かりませんが、運営側は分かっているはず。それでこのブースの数と売り子の数で足りるとどうして思うの?並ぶのは当然、並ばせておけばいいや、って思っているんでしょ。日差しが強くても大雨が降っても屋根もないんですよ。
運営側は何をしてもどうせファンは来てくれるし買ってくれると思っているんでしょ。

③ライブ会場での物販(売り切れ出すな)

並んで並んでようやくたどり着いた物販会場で、無情な「売り切れ」宣告。ひどい話ですよねー。で、これが本当に完売だったら仕方ないですが翌日の別のライブ会場ではまた売っているわけです。単に持ってくる数量が少ないだけなのです。
もっと持って来いよ!特に武道館とか都内の会場だったら誰か車に積んで来いよ。


私が普段行くようなライブハウスではなく、もっと大きな会場ではもっと大変な事態になっているところもあるようです。
matome.naver.jp
たまたまバンプの記事を見つけたので貼っただけですので、バンプだけを批判するものではありません。それでも、これだけのお客が来ることは分かっているのに何もしない運営はお客を舐めているとしか思えません。お客はもっと怒っていいですよ。
この記事での会場は京セラドーム。3万人以上入ります。チケット代に100円上乗せしたら300万円になります。その分でブースと売り子増やせよ!


④ライブハウスの不便さ

過去、こういう記事を書いたことがあります。
ese.hatenablog.com
ライブハウスは、トイレも動線もドリンク代も、まったく何も考えられていない。新しくできたライブハウスはその辺考えて作られていますか?全部は知りませんが、私が行くライブハウスでこれらの問題をクリアしているところはひとつも見たことがありませんし、ネットでもそういう話を目にしたことはありません。つまり、新しく造る際にもライブ参加者のことはまったく何も考えてくれていないのです。
例えばライブハウスの入場の際、もぎりの係員が二人しかいないから入場に時間がかかるとか、そういうことに気がつかないのかな。分かっているけど無視しているのかな。係員を8人にして対応するというライブハウスを私は見たことがありません。


CDが売れない、これからはライブの時代だ、そういわれてもう何年も経ちます。なのに、ライブ会場での問題点は何も解決していません。それはすべて「音楽関係者が音楽ファンを舐めているから」でしょう。
ファンはぞんざいに扱っても来るんだから、改善も向上も必要ない。そんなコストは無駄なコストだ。そう思っているんでしょ?そうでなければこんなに何も改善されないなんてありえないと思うのですが。


早くチケットをスマホにしましょう。コンビニに行く手間もないし手数料も安くなるし転売もしにくい。私は詳しい仕組みは知らないのでそれでどれだけ手数料が安くなるか分かりませんし転売防止にどれだけ効果があるか分かりませんが、悪いことはないと思うのですが。
以前、スマホチケットでのイベントがありました。これは入場の際にスマホにチケット画面を表示しておくと係員が画面をスワイプし、画面が「入場済み」になるのです。これだったらスクショでの転売もできないしとてもいいなと思ったのですが、いまだに全然広まりませんね。何でだろ。
もちろんスマホを持っていない人も記念として紙チケットが欲しい人もいるでしょうから、それは選べるようにすればいい。紙チケットはコンビニでの発券手数料がたくさんかかりますよ、という選択制。


私が考えているのは絵空事で机上の空論かもしれません。それでも、業界が現状を改善しようとしているとは思えないし、この机上の空論が空論であるという理由も説明も見たことがありません。
いつまでもお客の足元を見た舐めた商売をしているとそのうちそっぽ向かれますよ。ライブが主戦場になっている現在だからこそ、真っ当な商売をしてください。


転売問題についてのエントリ↓
ese.hatenablog.com
ese.hatenablog.com