やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

平和になるほど不安は増す「体感治安」の時代

社会は安全になっている


また、痛ましい事件が起こりました。こういう事件が起きると「最近は物騒だ」「不安な世の中」という意見を多く目にするようになります。
しかし、社会はどんどん安全になっています。


まず、殺人事件。
殺人事件被害者数|年次統計
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昭和30年には2,119人が殺人事件で亡くなっていますが、平成24年では383人です。5分の1以下、ピーク時の18%に減っています。みんな大好き『三丁目の夕日』の時代には毎日6人近く殺されていたのが、今ではひとり。それでも毎日ひとり殺されているのか!マクロで考えると少ないけど、日常の体感で考えると多いな。


続いて、交通事故。
www.jiji.com
jafmate.jp
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1970年(昭和45年)には16,765人が交通事故で亡くなっています。それが2018年(平成30年)では3,532人。これは5分の1近くに現象。ピーク時の21%です。
それでも殺人事件に比べると多いですね。事故は故意ではないのでゼロにはできません。機械の力でブレーキやエアバッグなどで減らしていくしか有りません。このご時世に飲酒運転する人は論外。これは故意なので免許永久取り消しと殺人事件としての逮捕出いいと思っています。


3つめ、少年犯罪。
kogoroy.tripod.com
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これは、上記の記事にもあるように認知件数と検挙件数の変化、そして警察がどの出来事を窃盗とするか強盗とするか、どこまで警察が少年犯罪検挙に力を入れているかによって変わるので、単純な分析はできません。それでも、減っているのは確実です。


このように、世の中は確実に平和で安全になっているのです。そのため、たまの事故や事件は珍しいからこそ大々的に扱われ、慣れないことだから余計に怖いと思うのです。
子供の怪我や人混みのベビーカーや保育園の子供の声やタバコの煙などもみな同じ理由。減ったから、少しでもあるとものすごく気になる。


不幸な事故や事件に対し悲しんだり寄り添ってあげたりすることは必要ですが、過剰に不安がる必要はありません。だって世の中は平和なんだもの。
世界は少しずつよくなっています。そう思うことで、世界はまたよくなっていきます。


犯罪白書〈平成30年版〉進む高齢化と犯罪

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日本で1日に起きていることを調べてみた: 数字が明かす現代日本

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少年犯罪―統計からみたその実像

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新・犯罪論 ―「犯罪減少社会」でこれからすべきこと

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『PIXARのひみつ展』に行ってきました!感想

魔法を生み出しているのは数学と人間


PIXARのひみつ展』に行ってきました。公式サイト↓
www.tokyocityview.com
私は、ピクサーの熱心なファンではありません。現在製作された20作品のうち、見たのは6作。そんなニワカが見てもとても面白かったピクサーのひみつ展でした!


入場。
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あとはひたすら写真貼っていきますね。だって全部撮影OKなんだもの!
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全部載せるときりがないので一部だけですが、これだけの工程を経てピクサーの作品はできています。で、この緻密で高尚な作業はどうやって行っているかというと、数学と人間です。


ピクサーの作品はCGアニメなので、もちろんプログラムで作られています。そこに監督の「演出」を入れるにはどうすればいいか。プログラムとはいえ、自然に(でもアニメなので適度にオーバーアクトで)見えるように動かすにはどうすればいいか。
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表情を動かすことを体験できる装置。
例えば目を動かすとき、眉毛・上まぶた・下まぶたを動かすことができます。それも右側左側どちらも。その案配により「表情」は決まってきます。さて、どうする。もちろん決めるのは人間です。そしてそのとき、当たり前ですが口も身体も連動して動いています。それらが全部合わさって「感情」になり、アクションになり、物語は動いていくのです。
これを決めるのはAIではできません。人間です。
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手の動きも細かく設定できます。
あー、私、これだけでも「もうどれでもいいよ!」と投げやりになってしまいます。これをできる人は愛情と情熱と執念を持っている人だ。
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セットの配置もカメラアングルも照明も自由自在。いくらでも決められるから、作る側のこだわりと「どこでジャッジするか」が問われる。無限に選択肢があるからこそ、基準をどこに置くかを決めておかなければならない。


んで最後には
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ひとピクセルごとに発色決定しないといけないのです。ひとピクセルごと、ひと画面ずつ、2時間分…。想像しただけで発狂しちゃう!


このように、何でもできちゃうわけですが、すべて手作業で行っているわけではありません。髪の毛の揺れ具合や材質による反射の違いなどはプログラムによる計算が作業を助けています。そのプログラムにより、自然にかつ本物っぽく見えるわけです。
そのおかげで「1→2」の動きは「1.1→1.2→1.3」の部分をプログラムが手助けしてくれています。実際は「1.00001→1.00002→1.00003」というレベルでしょうが。
でも、それを「この動き・この表情・この色味・この照明・このカメラアングルでOK」とジャッジするのは人間です。どれだけの機械があってプログラムがあって人海戦術があったとしても、最終的な判断・決定は人間がしなければなりません。そこはAIではジャッジできないのです。


この展示会は自分でいろいろ触ったり動かしたり作ったりすることができます。子供も大人も楽しい。これに触って「アニメ作るの楽しい!」と思った子供たちが未来の芸術を生み出すのかもしれません。
楽しかった。単純に楽しい(Fun!)と、面白い(Interesting!)、びっくり(Amazing!)、アホか(Unbelievable!)を同時に体験できる素晴らしい展示会でした。9月16日まで開催していますので、ぜひ行きましょう。友達同士でもカップルでも親子でも、どのカテゴリでも楽しめます。

『人間交差点フェス2019』に行ってきました!感想(その4)

改めて、勝利宣言!!


これまでのお話↓
ese.hatenablog.com
ese.hatenablog.com
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岡村ちゃん終わりで移動したのでいい場所は取れず。だいぶ下手側だいぶ後ろ目、そして前には屈強な男子たち。何も見えねえ。まあいい。今年はRHYMESTERワンマンにたくさん行くので、今日のライブは見えなくてもいいのだ(でも見たい)。


そして、朝から我慢していましたが、さすがにこの時間なのでもういいでしょう。
今年、俺たちは(天気に)完全勝利だーー!!!ざまみろーーー!!!勝利宣言!!!


前説はアトロクパーソナリティの皆さん。宇垣さん見たかったのに見えない!
何をしゃべったかはひとつも覚えていません。記憶は視覚も合わせて記録されるんだな。


1曲目はもちろん『待ってろ今から本気出す』!
www.youtube.com
この曲はサビで「ヘイヘイヘイ~!」「リーリーリーリー!」のコール&レスポンスがあるのですが、全然聞こえなかった。私ひとりが騒いでアホみたいだった。
宇多丸「新曲行こう。プロデュースはMighty Crown。ということはもちろんこんな感じのレゲエチューン!」
タイトルは『予定は未定(仮)』カッコカリまでがタイトルです!
新曲なのに始まる前から「歌ってー」とマイクを向けるDさん。鬼か!(でも、岡村ちゃんはこういうことをやるのです)
ダラララレイ!だけ覚えた。リリックは何も覚えてない。私はレゲエのリズムは苦手なのですが、こういうミドルチューンは必要なので、いいと思う!
これがシングル第2弾になるのかな?シングルというほど強力ではないように思えたけど。配信だったら気軽だから何でもいいや。


ここでMC。
宇「今年は出番が少ないから、今めちゃめちゃ元気!」
D「今47都道府県ツアーやっていて、今12カ所くらいだけど、気が遠くなりそうです。だって、もうこの時点でひとり故障してるじゃねーか」


宇「こっからは、打ち上げです!」
という流れで『梯子酒』!ウェイウェイ~!!
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ちょうどこの日、フォロワーさんにもらった令和扇子が役立った!
ステージ上には玉袋筋太郎さん登場。もうだいぶべろべろ。これぞ酔っ払い。会話が成り立たない!


『After6』では先ほどのアトロクパーソナリティの皆さんがコーラスとして参加。しかし、私の位置からは何も見えない!宇垣さーん。
ここでMCあったのですが、何も覚えてなーい。
どういう流れだったか、この次は『K.U.F.U.』。
この途中、Dさんヴァースはたまにやる『回シ蹴リ』のトラック。そしてラップ始めて途中でわざとストップ。「今日は特別な日でしょ?バックステージに、ラッパーいっぱいいるんだよ!」
宇「今日、出てない人もたくさんいるんだよ!」
という流れでHANGER!アルバム『ダンサブル』の収録曲『爆発的』のヴァースを披露。
お次はKOHEI JAPAN。リラックスしすぎ!何も前振りトークなくいきなりラップ。これも何かのヴァースなのかもしれませんが、私は分かりませんでした。
まだ続く!お次はTARO SOUL!ラップとソウル(歌)の両刀遣い!ああ、つくづくこの才能をどうすればいいのか、とマネージャー目線で見ちゃう私。
そしてFNCY!何も覚えてないけど!
ラストはR-指定。ああ、KREVAは出ないのか。と思いましたが、ここでのRがものすごかった!!!


「どうすかこの豪華絢爛な豪華メンバー、でも5番手は俺、つまりラスボス」ここで既に「ごう」で韻を踏みつつ、フリースタイルスタート!
「ラフでタフな文化、まるで武田鉄矢のハンガーヌンチャク。これ、普通じゃテレビじゃ見れないくらいブンブン振り回す。テレビならば放送禁止、ライブだけで想像妊娠。贔屓目に見ても公平に見ても今日一日東洋の神秘。ぶっ放す(聞き取れない)誰が飲み干す?ならガッツリ込めたろう俺のソウルこうやってライブしていく。ステージに全裸で鎮座するか丸裸にして踊りーな。ファンキーでファンシーなループ(グループ?)、導火線に着火だ交差点!」
すごすぎる。フリースタイルで16小節かますだけでもすごい。韻を踏みつつフリースタイルかますのはもっとすごい。さらにそのリリックの中に今登場したラッパーたちの名前を込めるなんてめちゃすごい。それを韻を踏みながら、意味を通しながら16小節でちゃんと落とすなんて、絶対に今の日本でR-指定しかできない。完全に日本のNo.1フリースタイラー。
こんなすごいフリースタイルの後だけど、Dさんヴァースに戻って締め!ラストの「だから今日はエコーもなしでダブルもなしで~」からは完全アカペラ!Dさんでよかった!そうでなきゃRに持っていかれたよ。


本編ラストはこのフェスの事実上のテーマソング『人間交差点』!
本来はこの後アンコールなのですが、押しているので引っ込まずにそのままアンコール開始。
Mighty Crownの演奏で『ちょうどいい』のレゲエバージョン!このトラックは何かの流用?レゲエの知識がないので分からない。
本当のラストは『B-BOYイズム』!さらにこのバンドの中にセクシー(竹内朋康)も飛び入り参加。これも人間交差点
この曲もトラック(演奏)が原曲と違っていたのですが、分からなーい。あと、イントロ始まって一旦止まったのは演出だったのかアクシデントだったのかも分からなーい。
曲の後半では岡村ちゃんのダンサーKATSUさんまで乱入!彼は「RHYMESTERのライブに勝手に入ってきて踊っていい権利」を持つ人間なのです。ここでRHYMESTER岡村靖幸がつながるのもうれしい!これも人間交差点


これでライブ終了。しかしフェスはまだ終わらない。体感的にはここからの方が長いJINさんの一本締め講座。
本日ライブに出てくれた皆さんがステージ上に大集合。もちろん岡村ちゃんはいません。たーまーにーは出ろよー。中村佳穂さんなんて別のライブがあってそちらに行って戻ってきてくれたんだぜ。なのにあなたはバックステージにいるのか。


JINさんの話は体感2時間あるので、この間にクロークに荷物を取りに行こう。というわけで話は何も聞いていませんし覚えていません。2時間後、「よおー」のときだけ参加して皆さんと一本締め。締まったーーー!!!!
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終わってしまいました。今年はメンツ的にそこまで盛り上がるメンツではなかった(個人的に)のですが、超楽しかった!RHYMESTERのコラボは全然なかったけど、超楽しかった!天気がいいのがいちばんのプラスポイントでしたが、それを抜きにしても、もう私はこのフェスのファンなので、メンツ関係なく楽しいのだ。
このフェス、これまではRHYMESTERとコラボ経験のあるミュージシャンが多く、その共演を見るのが楽しみだったのですが、コラボだって無限にあるわけではなく、RHYMESTERの皆さんはもうおじさんなので体力的な不安もあるので、今年のこういう形でも十分楽しめます。RHYMESTERのオススメミュージシャンを見るというスタイルもありでしょう。
ハブからキュレーションへ。


少しだけ改善要望を。
①ミュージシャンの紹介
このフェスは出演者たちが次の出演者を紹介するという前説スタイルで、これもこのフェスの楽しみの一つなのですが、今後キュレーションスタイルに移行するなら、次のミュージシャンがいかに素晴らしいかを前説でしっかり語ってほしいのです。氣志團万博のイメージ。
でも、このぐだぐだな前説タイムも楽しいんだよなー。


②時間厳守
去年も今年も時間押しすぎ。フェスで時間押すってどういうこと。少しのズレは転換や前説で調整すべきですが、このフェスはその前説でさらに伸びちゃう。楽しいんだけど、そのせいでRHYMESTERのライブ時間が短くなるんじゃ本末転倒なのですよ。
時間厳守、もしくは最初から前説に時間を与えるか。


③スクリーンの設置
このフェスはすぐ隣にもうひとつのステージがあるので移動時間0分という素晴らしい設計なのですが、それでも隣のステージに陣取っているともう片方は見えない。そこで、スクリーンを設置していただけたらうれしいなあ。
これはあまり強く望みません。チケット代も高くなっちゃうし、「それはお前の目で見ろ」も正論なので。「できたらいいなあ」程度の要望です。


④汁物を…!
これ、毎年書いているのですが、汁物をください。フードエリアは肉と粉ものばかり。私のようなおっさんは、夕方以降食べるものがないのです。うどんとか蕎麦とか、何か汁物がほしいです。
水を使う飲食は、会場の特性上難しいのかな?


さあ、もう来年が楽しみ。しかし、来年は東京オリンピックがあるのでどうなるかまだ未定のようです。当日も「また来年」とも「来年は別の場所」とも「来年はお休み」とも言っていませんでした。果たしてどうなるのかしら。


さよならお台場ってことは、来年この場所ではやらないのは確定のようです。それでは別の場所なのか、1年お休みなのか、今年でこのフェス終了なのか。確定したアナウンスが出るまでは期待しながら待ちましょう!


それではまた来年!!ウェイウェイ~!
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↑これには人間交差点フェス2018のRHYMESTERライブが収録されています。伝説の豪雨をぜひ見てくれ!

『人間交差点フェス2019』に行ってきました!感想(その3)

別格


これまでのお話↓
ese.hatenablog.com
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KREVARHYMESTERより岡村ちゃんを選んだ私は、視界ほぼゼロの角度からKREVA待機。


前説はDさんとセクシー。
セクシー「さっき裏でDと『マボロシの新曲作ろっか』なんて言ってたんだよな」
D「こういう場で言質を取るのやめなさい」
ほんと?と思いましたが、セクシーがあまりにベロベロなので誰も本当のことだと思っていないようでした。


KREVA登場。私の位置からはまったく見えませんが、バンドスタイルでの演奏。
1曲目は『Na Na Na』。サビのコーラスが簡単なこの曲。つかみが上手いなあ。
2曲目は『パーティーはIZUKO?』。ここだー!
KREVAは音源よりもライブの方がラップが上手くて困っちゃう。リズムの肝はキープしたまま、自由にラップする。
KREVA「今日はいろんなラッパーが出てるね。たぶん日本で一番ここがラップのレベルが高いフェスだと思うから、雑魚が入って来れねえように、俺がちょっとラップの基準を上げておこうかな」
という流れで『基準』!自分でこんな高いハードルを設けておいて、軽々超えていくんだもんな。ただの早口ではなく、グルーヴを生み出しながらラップしていく。
そのまま『ストロングスタイル』。個人的にはここで『神の領域』やってほしかった!でも、『ストロングスタイル』のトラックの後半の盛り上がりが、バンドスタイルにとても合っていました。
さらに『中盤戦』でMummy-D登場!このフェス、RHYMESTERのコラボ参加がまったくなかったので今年はそういう年なのかな、と思っていたのでうれしかった!
この曲も、KREVAとDさんだからできる曲。しょぼいラッパーだったら説得力がない。ここでもやっぱり「ラップはスキル」。


ここでKREVAのMCでお客さんたちに何か言って、隣のステージで見ている私たち(=岡村ちゃん待機組)にも「ありがとうベイベちゃんたち」と言ってくれました!気遣い!だからモテる!
KILA KILA』(この曲、RでなくLなのね。どういう意図なんだろ)→『音色』でちょっとしっとりと聴かせて、ラストは『C'mon, Let's go』で楽しく前向きに。途中アカペラで歌ってくれて、これが、リズムが見えた!KREVAすげえ。


さあ、岡村ちゃんです!
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このフェスは撮影に関してはグレーゾーン(個人で楽しむ分には目をつぶるよ)ですが、岡村ちゃんは厳格!


前説は宇多丸さんとDJ松永。
松永「時間、押してるんですよね」
宇多丸「そこはRHYMESTERのライブで調整するからいいんです」
いいのかよ!去年の反省が活かされてない!
宇多丸RHYMESTERの結成は89年なんですけど、その頃に出た『家庭教師』(発売は90年)というアルバムが大好きで。音楽的にももちろん好きなんだけど、歌っている内容の切実さとかリアルさが、当時の日本人ラッパーは負けてる!と思って」
宇多丸「ぶっちゃけ、このブッキングは夢のようなブッキングですから。本来なら絶対無理なのにOKしてくれたんですよ」
そう、岡村ちゃんは今絶賛ツアー中なのです。なので、普通だったら出てくれないスケジュールなのに出てくれた岡村ちゃん、ありがとう!私のためのフェスになったぜ!


というわけで、いざ開演!日も暮れてきて照明も映える時間(そう思えば、押したことがプラスの演出になってる!)。
ちなみに、私は熱狂していたためアレンジがどうとかは一切記憶にございませんのでご了承ください。


1曲目は『ア・チ・チ・チ』!まさかの!フェスという一見さんが多いこの場で、まさかのこのマイナー曲を!
岡村ちゃん、もちろん踊る!ステップ!足さばき!スサーっ!そしてくるっ!
お、おう…。回ったら、丸いな…。去年の武道館とチャリティイベントはだいぶ遠い席だったので分かりませんでしたが、久しぶりに間近で見た岡村ちゃんは、思ってた以上に丸かった。この1年でまた大きくなったよね…。ロバート秋山を超え、ブラマヨ小杉の域です。
この曲は途中でちょっと語りがありまして、今回は「今日は、みんなに伝えたいことがあるんだけど、それを簡単によ…レツギョ!!!」でした。
たぶん、「要約」と言おうとしていたのだと思います。要約を要約すんなよ!毎回この曲は「この『レツギョ!』をやりたいだけだろ」と思っています。そして、すべてを言い切ったことはかつて一度もありません。
いきなり下手でメガネ外し!サービスが速い!


2曲目は『ぶーしゃかLOOP』。
www.youtube.com
そうか、HIPHOP色の強いフェスだから、岡村曲の中でもリズムの強い曲を選んできたのかな。


3曲目は『新時代思想』。またここでマイナーな曲を持ってくるー。それでも、クラブっぽいサウンドと照明の力も相まって、盛り上がる!
人間交差点、準備はできてるの?交差点、行くよ!」いったい彼は誰に向かって、何に向かって語っているのでしょうか。
もうどんなデンスやアクションをしたかまったく覚えてないー。


4曲目『少年サタデー』。やっとシングル来た!ちなみにここまでずーっとノンストップです!
この曲は四つ打ちビートなので、岡村ちゃんも手拍子。岡村ちゃんの手拍子はふかふか感があってとてもよい。握手会を思い出す。
曲の後半で「人間!人間!!人間ーーー!!!!」というシャウト!w なんなんだもう、あなたは(好き)。


ここでベース横りんのMC。「お台場で見る岡村さん、どうですか!」としゃべっている途中で「1!2!」とカウントが入り、次の曲へ。これ、狙いだったのか間に合わなかったのか、どっちなんだろ。
『あの娘ぼくがロング シュート決めたらどんな顔するだろう』!この曲はやはりポップスの魔法がかかっている。「青春」って説明しにくいけど、言葉じゃなくて音楽で語るなら、これなんだと思う。


このまま『だいすき』へシームレス移行。スタッフにオベーションのギターを返すとき、何かに引っかかったのか半分投げるように渡していましたね。
この曲はポップでありつつ、ホーンのキメの部分で指さしアクションもあるので、ライブにも強いという文武両道才色兼備天与二物型ポップスです。
「僕は君を…だいすきです!」のタメと爆発!そりゃみんな惚れちゃうぜ。


『愛はおしゃれじゃない』は、音源よりライブの方が何倍もいい。ライブで聴くたびに「こんなにいい曲だったっけ」と思ってしまいます。
人間交差点、僕がモテたいの知ってた?」知ってた!モテてるのも知ってるよ!
この曲のラストで、『愛おしゃ』トラックのままKICK THE CAN CREW『住所』のサビを歌ってくれました!もしやKREVAやキックのメンバーも登場か?と思いましたが、それはなし。残念。でも、この一瞬のサプライズうれしかったです!
『ビバナミダ』でおしまい。ラストで投げキッスたくさん投げてくれたので私もキャッチできました!


セトリ、前半は心配でしたが途中からは鉄板中の鉄板。完全に会場をロックしましたね。
結局、ずーっとノンストップ。『あのロン』前の横りんMCだってほんの数十秒。岡村ちゃんずーーーっとデンスしっぱなしでしたよ。
「踊る」って、技術的な美しさを楽しむという面ももちろんありますが、岡村ちゃんのデンスはもっと根源的な「衝動」を見るものだと思っています。だから見ている私たちも熱狂しちゃう。乱暴に区分すると、三浦大知ではなく甲本ヒロトと同じ箱に分類されるダンス。
そして、私たちが熱狂するもうひとつの理由は、岡村ちゃんが本気で一生懸命にデンスをしてくれるからです。一生懸命って素敵なのです!


もうひとつ考えたこと。
岡村靖幸は、デビュー当時から「カッコいい」と「気持ち悪い」の両極端の評価で、「カッコいい」と思っているファンであっても「でもちょっと笑っちゃう」と思いながら好きだったと思います。私がそう。
それが、2011年以降の「スーツに七三メガネ」という今のコーディネートになってからは「カッコいい」のみになってきました。それは全然構わないのですが。
そして今。再び「スーツの太ったおじさんがめちゃくちゃ踊る」という、一見したら「笑っちゃう」なのに、見てるとやっぱり「カッコいい」になるという新しいステージにたどり着きました。これも、岡村ちゃんが一生懸命やっているから「笑っちゃう」を突き抜けて「カッコいい」になるんだろうな。


さて、大トリRHYMESTERの時間です。また次回。
(フェスから時間が経ちすぎて記憶がもうない!!)


幸福

幸福

家庭教師

家庭教師

『人間交差点フェス2019』に行ってきました!感想(その2)

リリックとスキル。ラップはシビア。


前回のお話↓
ese.hatenablog.com
お次はCreepy Nuts。私は彼らが日本のヒップホップ、日本語ラップの救世主になってくれると思っているのですが、なかなか救ってくれない。それどころか、私自身少し熱が冷めている。ちょっと、歌ものに寄りすぎてない?
しかし、久々にライブを見たら「やっぱこいつらはスゲえ」「ラップは実力がシビアに分かりすぎて残酷だな」と思っちゃう素晴らしいラップスキルに圧倒されました。


まずはふらりと登場して1から10までの数え歌をラップで読み込む曲。初めて聴きましたが、未発表曲ですか?
実はここはサウンドチェック(リハーサル)でした。贅沢!


というわけで改めて前説。宇多丸さんと玉ちゃん。さっきスナック玉ちゃんに行ったのにいなかったのはここにいたからか!
玉「無事退院してよかったよ。本家歌丸師匠の後を追うんじゃないかって心配してたよ」
宇「退院するときに『何か気をつけた方がいいことありますか?』って訊いたの。そしたら『まあ、暴飲暴食は控えた方が』『お酒はどうですか?』『飲み過ぎは控えた方が』って一般論しか言わねえの」
玉「それ、病院の手口。うちのじいさんも退院するときに同じこと言われて、安心してたらすぐ死んじゃった」
宇「今年はスナック玉ちゃんが出店してくれて」
玉「カラオケ設置してあるんだけど、さっきどっかのバカが真心ブラザーズの『サマーヌード』歌ってたよ」
完全に漫才じゃねーか!その他書けない話もいくつか。


さあ、本編スタート。1曲目は『阿婆擦れ』。
www.youtube.com
女性に対する曲かと思いますが、HIPHOPに対する愛憎入り交じるラブソング。ちゃんとリリックを聞き取れるスキル。そして「きちんと韻を踏む」というレベルではなく「いくつも意味が掛かっている上でさらにきちんと韻を踏む」というリリック。
2曲目は『トレンチコートマフィア』。
www.youtube.com
この、『桐島、部活やめるってよ』の映像と合わせたMV(オフィシャルではないです)、見るたびにリビドーとルサンチマンが溢れて泣きそうになる。
次、知らない曲をちょっとやった(誰か教えて!)後に、『モンスタービジョン』のR-指定ヴァース。
www.youtube.com
R-指定はこの番組で般若の後を継いで二代目ラスボスに就任することが決まっているので、このまま「般若さんのこのヴァースも引き継がせていただきます!」と続いて般若ヴァースも歌ってくれました。
さらに『マジでハイ』のR-指定ヴァースとフック(サビ)。
www.youtube.com
Creepy Nuts以外の曲が多いけど、皆さん付いてきてるかな?ここに来る皆さんだからそんな心配無用か。あと、知らない曲でもリリック聞き取れるからやはり心配無用か。


ここでお客さんからお題をもらってフリースタイルをかますおなじみ聖徳太子フリースタイルのコーナー。集まったお題は「今年はいい天気」「ラジオ」「ラスボス」「ロン毛」「ゆりかもめ」「ヘルメット」「RHYMESTER」。
私が指名されたら「岡村ちゃん」を入れてもらったのに!
実際のフリースタイルはもう何も覚えていませんが、やっぱすげえ!全部入れ込んで韻を踏んでリズムキープしてラップする。これ、毎回やっているので「今回もお上手!」くらいに思えちゃいますが、マジですごいよ。
そのまま『メジャーデビュー指南』(サビだけだったかな?)→『助演男優賞』→『合法的トビ方ノススメ』という黄金の方程式。
ラストは『生業』。
www.youtube.com
ラップは「ペンとマイク」「リリックとスキル」なんてことをみんなよく言うし、手垢にまみれた常套句みたいな言葉ですが、真実だと思うのです。
ラップはメロディ要素の少ない音楽なので、歌詞(リリック)が重要。そしてこのメロディ要素の少ない音楽が他のジャンルに勝っているのは「リズム」「グルーヴ」で、それを具現化しているのがラッパーのスキル。その両方を持っていなきゃ勝てないし、その両方を持っていれば勝てるのです。
TARO SOULを見ながら感じたモヤモヤは、Creepy Nutsを見てより確信に変わりました。もちろんラップは「己を歌う音楽」なので、「誰が言っているか」も大事。その人のリアルがリリックに反映していないと説得力がない。ラップのリリックはJ-POPの歌詞ではない。漫才もそうですが、ネタとニン(人)が一致することが重要。
そういった意味で、Creepy Nutsは素晴らしかった。あとは曲か。どうやったら日本語ラップが一般化するんだ!誰か教えてくれ。


ライブ終わりで休憩。そんなにおなか減ってないけど食べよう。
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「汁ヲ抜クベキ 汁なしタンタン麺」とビール。今年は細麺だけど、太麺の方がよかったな。


抱擁家族は全然聴いていませんでした。ごめんなさい。


お次はPUSHIM。生で見るのは初めてです。
過去作はちょっとだけ予習してきました。私はレゲエのリズムが苦手なのですが、新作『immature』はリズムが新しい!打ち込みビートということもあり、オーセンティックなレゲエビートではない、最新型のサウンドになっていました。
ライブでもこのアルバムから何曲かやってくれたのですが、バンド演奏だと音源の緻密さやシャープさは減っちゃいますね。その分ダイナミズムが大きくなりますが。
ライブはものすごくよかったです。PUSHIM姉さん(姐さんではないよね?)、歌が上手い!喉なのか腰なのか体幹なのか、何か強い!と思いながら見ていました。
あと、「顔で歌う感」もすごい。デーモン閣下大友康平レベル。


PUSHIMはこれまでRHYMESTERと何曲もコラボしているので当然何かしらやってくれると思っていたのに、残念ながら何もなし。あーん、残念。
そうか、このフェスはこれまで様々なジャンルのミュージシャンたちが登場して、その「ハブ」としてRHYMESTERがいて、その交わるところでコラボをするというのが「人間交差点フェス」だと思っていたのですが、今年はそういうコンセプトではないのですね。
そもそも今年の出演者はRHYMESTERとコラボしていない人たちばかりだもんな。あと、出ずっぱりだとRHYMESTERのオジサンたち疲れちゃうもんな。
(でも、何もなくて残念…)


FNCYをちょっと見ながら休憩。自由で楽しそうでいいな。でも、ちゃんと見ていなかったせいもあるけど私にはそこまで刺さらなかった。おじさんは去るべし。はい。


この辺でちょっと外に出てみよう。出入り自由がこのフェスの特長のひとつ。
出たら、すぐそこにセクシー(竹内朋康)がいた!
「セクシー!お疲れ様です!またマボロシやってください!」
「ういー、ういー」
だいぶ酔っ払っており、会話になりませんでした。握手はしてもらったけど。
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会場横のスペースでしばしチル。天気はいいけど暑すぎないのでとても気持ちがいい。NORIKIYO、ごめんよ。


会場に戻ってきて、ラストスパートに向けてガソリン補給。
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悪あがきカクテル。美味しくはなかった。


WONKスタート。私は後ろで座って酒飲みながら聴いていたのでパフォーマンスは見えず。
私の勝手な決めつけで「ドラムセットをセンター以外に配置するバンドはいいバンド説」があるのですが、それをまたひとつ立証してくれるいい演奏でした。
しかし細かい記憶は何もない。


もうちょいいっとく?
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私はもうおっさんなので普段カルアミルクなんて飲みませんが、今日は特別!高校生の頃を思い出して飲む。相変わらずお酒の味はしない。


このあとはKREVA岡村靖幸RHYMESTERという出番順。どっちを取るべきか。
今年は岡村ちゃんのツアーに参加しないので、岡村ちゃん、君に決めた!KREVARHYMESTERを捨てて岡村ちゃんのステージへ。WONK終わりで前へずんずん進んでいきまして、何とか3列目あたりを確保。
このまま横ぎりぎりの視界からKREVA待機。


さすがに長くなってきたのでここで切ります。次回KREVA岡村ちゃん、その次にRHYMESTERと全体感想、くらいのバランスかな。なるたけ頑張って、記憶のあるうちに書きます。


阿婆擦れ

阿婆擦れ

クリープ・ショー

クリープ・ショー

immature(初回限定盤)

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AOI夜 / silky [Analog]

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silky

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平成エクスプレス

平成エクスプレス

Sphere

Sphere

Castor

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