やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

出雲充「僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。」 感想

マジで世界を救うよ


ユーグレナという会社、ご存知ですか?ミドリムシを作っている会社です。ユーグレナとはミドリムシ学名です。
私はこの会社がマザーズに上場するあたりから注目し始め、この本もその頃買っていたのに(2012年の初版を持っている)今まで読んでいませんでした。
この会社の株を買えば値上がり間違いなしだと当時から言っていますが、いまだに買っていない。そんなスピード感も行動力もないから私は金持ちになれないんだな。


ミドリムシ。こいつがすごいのです。
ユーグレナのHPをご覧ください。↓www.euglena.jp
こちらのまとめも。↓grapee.jp
光合成する
ミドリムシは藻ですから、光合成します。というわけで、CO2削減、温暖化対策に役立ちます。


②食糧になる
動物と植物の両方の性質を備えているミドリムシは、ビタミン、ミネラル、アミノ酸不飽和脂肪酸など、実に59種類もの栄養素を備えています。そして細胞壁がないため吸収率は野菜をそのまま食べるよりも効率的なのです。
さらにミドリムシは粉末状にできるので、途上国など植物の生育環境が悪いところへも簡単に運ぶことができます。


③燃料になる
藻からバイオ燃料を作り出し、それでジェット機を飛ばすことができるのです。しかもこのバイオ燃料を作るためにミドリムシを培養するということは①に書いたように光合成を行い、ジェット燃料を燃やした時に発生する二酸化炭素を相殺するわけです。環境に優しいジェット燃料ができるのです。


と素晴らしいだらけのミドリムシですが、じゃあ何で今まで誰もこういうことをやらなかったんだというと、ミドリムシを人工的に大量培養することができなかったからです。
それをこのユーグレナが世界で初めてその方法を開発した、というわけです。


本書は普通のビジネス本どおり、創業者の半生、創業時の苦労などを経て今に至るまでが描かれます。
ビジネス本のストーリーとしては普通ですが、この創業者は東大を出て東京三菱銀行に就職して、そこを1年で退職して企業ですよ。世間がうらやむエリートコースを捨てて、どうなるか全く分からないベンチャーに飛び込むなんて、すごい勇気。
本書でもその葛藤は書いてありましたが、自分にできるかと考えると、到底できません。だってその当時はミドリムシの大量培養ができる目途なんて全く立ってないわけだし、銀行の中でも最高ランクの東京三菱銀行を辞める理由にはなりません。著者の勇気には本当に敬服します。


ミドリムシは間違いなく世界を救います。もしこれが頓挫するときは、オイルマネーなど、正当でない大きな力が働いたと勘繰るぞ。
著者は東大卒ということで各界のお偉いさんともつながりがあるようなので、その辺は上手く立ち回ってくれるかな。
今からでも遅くない。株を買おう。 


僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。

僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。