くだらない理由、ナンセンスの理由が欲しい
舞台「ヒトラー、最後の20000年~ほとんど、何もない~」を見てきました。新潟市のりゅーとぴあ劇場にて。
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ケラさんの舞台は初めてです。
感想は、あまりはまりませんでした。
面白かったのですが、ストーリーなさすぎ。ばかばかしいとかくだらないとか、いろいろ褒める言葉もあるのですが、それにしてもストーリーなさすぎ。ある程度は伏線→回収とかフリ→オチとかあってほしいなあー。
今思い出しながら書こうと思っていても、何も思い出せない。
ギャグも面白半分、スベった半分(私ジャッジによる)という感じでした。ギャグもストーリーを踏まえたボケだといいけどあまりに突拍子なさすぎ。
くだらなくてもいいのですが、くだらない「理由」が欲しいのです。ナンセンスでもいいのですが、ナンセンスの「理由」が欲しいのです。
「ただ変なことをする」って、あまり面白くありません。「普通」とか「日常」があって、そこから逸脱するからその飛距離が「面白」になります。その基準となるのがフリやツッコミなのですが、それがないと飛距離も分からない。その辺が不満でした。
オープニングの音楽と映像「問題なし、異常なし」はよかった(正確な曲名は知らない)。さすがケラさん。
俳優さんは、みんなよかったです。
●古田新太
もちろん素晴らしい。今作はブリーフ姿が多かったのですが、ちょうどいいだらしない体。
●成海璃子
かわいい。かわいい。「舞台2作目のサブカル気取りの女優」(と劇中で言われていました)。途中顔騎もするよ、ラストは全裸になるよ。(ウソはないが正しくもない情報)
●賀来賢人
黒人ガブリエル役。外国人なまりが上手かった。「ボケじゃないですボブです」を思い出した(そんなセリフはないのですが)。
(いい画像がなかった)
彼は途中違う役もやるのですが、黒塗りの顔拭いてまた塗ってを全公演やっていたのか!お肌ボロボロになるよ。かわいそう。でも榮倉奈々と結婚したからかわいそうなんて言わない。
あと、間がよかったです。やはり笑いは間が9割。
●大倉孝二
彼がこの舞台のMVP!神様から喫茶店のマスターからアンネの母からナチス軍人まで。ボケの言い方や間も上手い。大倉さんだなーと思いながら見ていました。
●入江雅人
「シャララ」の頃から見ている入江さんですが、久々に見た入江さんは、おっさんになったなあー。見た目の老け具合もそうですが、お腹周りなどがおっさん。
●八十田勇一
オープニングの盗人が何の意味も持たない。八十田さんのせいではないですが。
●犬山イヌ子
お名前は知っていましたが、ケラさんの舞台を見ないしテレビドラマも見ないので、多分お初のイヌ子さん。Wikipedia見たら年齢にびっくり。なのに子供の役。特徴のある声が私は苦手でした。
●山西惇
ヒトラーの側近ゲッペルスとガブリエルの義父という準主役の位置。もちろん上手いのですが、ツッコミについてはちょっと間が狭すぎた感じがしました。真面目だからツッコミ上手くないのかな?普段の山西さんのことは何も知りませんが。
と、皆さん上手かったのに、ストーリーが…。物語がどこに向かって進んでいるのか分からない。見ている間は面白の連発でそんなに気にならないのですが、クライマックスやオチがしっかりしていないので、「舞台1本見た」という満足感がなかったです。
死後の世界にヒトラーがいるというオープニングなので、クライマックスはヒトラーの自決になると思っていたのですが、そうではないし。第二次大戦終結やアンネ一家が見つかるということでもないし。
ラストのキャスト全員が全裸になって上から水が降ってくる場面はどういう意味があったのでしょうか。
(これを思い出した)
というわけで、私はあまりはまりませんでした。ごめんなさい。
舞台『ヒトラー、最後の20000年~ほとんど、何もない~』CM
作•演 KERAコメント 舞台『ヒトラー、最後の20000年』
古田新太コメント 舞台『ヒトラー、最後の20000年』
成海璃子コメント 舞台『ヒトラー、最後の20000年』
賀来賢人コメント 舞台『ヒトラー、最後の20000年』