やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

地方と文化、2017年の話。

ボヤキです


日舞台を見てきましてとても面白かったのですが、会場は4割くらいしか埋まっておらず、とてもさみしい状況でした。
ese.hatenablog.com
数年前、新潟市大人計画の舞台を見に行ったときは「新潟市、土日、キャパ800」という条件でも満席ではなかったので、そりゃ「南魚沼市、平日、キャパ1200」という条件で埋まるわけはないのですが、それにしてもさみしい客席で演者の皆さんに申し訳ない気持ちで見ていました。内容は面白かったので余計にもったいない!と憤りながら。


そもそも、地方の人にとって「舞台を見る」ということが「非日常すぎる」ことなのでしょう。たぶん地方の皆さんは映画もあまり行かないしライブにも行かない。行くことが日常でないので、それが地元にやってきても「行く」という選択肢にならないのです。
同じ非日常でもディズニーは年1回くらい行くのに。舞台も選択肢に入れてくれ。


また、今回の舞台のチケットは7,500円だったのですが、それが「ものすごく高い」と感じるようです。
チケットがあまり売れていないという噂を聞いたので知り合いに声をかけてみても、7,500円という金額で引かれてしまいます。
なぜだ。
飲み会で5,000円は払うのに、さらに2次会に行ってカラオケに行って代行で帰ってきたらトータルで1万円超えるのに。身内の飲み会に1万円は使えるのに非日常の素晴らしい体験になぜ7,500円が使えないのだ。


舞台を見たことないので、演劇がどういうものか分からない。分からないから行かない。行かないから価値が分からない。価値が分からないから7,500円は高いと感じる。
そんな負の連鎖、というか「種がないから水や肥料があっても育ちようがない現実」が地方ではまだ厳然としてあります。
いくらネットが普及してアマゾンで何でも買える時代になっても、やはり地方は文化が遅れているのです。


私の家から最寄りの映画館まで、車で片道1時間半かかります。映画を見て昼飯を食べて帰ってきたらそれだけで1日終わります。こんな状況でわざわざ映画を見に行くのはよっぽどの映画好きかデートなどのイベントです。ラーメン屋に行くくらいの感覚で映画を見ることなんてできないのです。


今回こんなお客の入りだったので、もう二度と舞台の上演はないでしょう。そしたらまた地方の人たちは舞台を見る機会を失われてしまいます。負の連鎖。というかもともと0か。


どうすりゃいいんだろ。私一人がやきもきしても何も変わらないことは分かっていますが、それでも悔しい。
もしチケットが半額だったら2倍来ていたか?来ないでしょう。3,000円だったとしても満席にはならないでしょう。土日でも半分ちょっとくらいだったのでは。
こんな地方で舞台公演をしても満席にならないのは分かっています。「地方に文化を根付かせる」という情熱で来てもらっても、ビジネスとして成立しないから継続できない。万事休す。


それとも、やはり分母・人口の差なのかしら。人口さえたくさんいれば舞台に行く人も多いのかしら。
いや、分母が大きくても地方はそういった文化に興味がない人ばかりなので成立しないのかしら。


サッカーを見たことない、やったことない人にサッカーの良さを語っても伝わらないのと同じで、やはりある程度の知識や経験がないとダメなのかな。


分からないし解決策も見出せませんが、舞台は楽しいです。映画とは違うのです。とにかく、一度見てほしい。私がチケット代払うから、つまらなかったらそのまま無料でいいから、見てくれ。