やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

音楽オタク、卒業しました。

定年退職


中学の頃からずっと続いていたルーティン。それは、家に帰ってまずステレオの電源を入れること。独り暮らしのときはもちろん、地元に戻ってきてからもそれは変わりません。
私の生活には常に音楽がありました。仕事に行くときは車なので車内で音楽を聴き、家に戻れば音楽を聴く。テレビを見ている時間以外は常に音楽が流れていました。
しかし、昨年結婚し引っ越したアパートにステレオはありません。数百枚のCDもありません。全部実家に置いてきました。
なので、日常で音楽を聴くのは通勤の車内しかありません。それもこの4月から異動になり通勤に車を使わなくなってしまったので、いよいよ音楽を聴く時間がなくなりました。


そもそも、ここ数年は音楽を積極的に聴いていませんでした。音楽は聴いていても、新しい音楽に熱狂するほどのめり込むほどにはなかなかならない。新しい音楽を「よい!」と思える感性がすり減ってきています。


新しい音楽に熱狂し、繰り返し聴いて隅々まで味わい、インタビューを読んでその音楽やミュージシャンの背景を知る。そこまでしたいのに、全然できていません。
私のブログ過去記事を見てもらえれば分かるように、新しいアルバムやミュージシャンについて書いた記事なんてもうずっとない。記事を書くほど自分の体に染みこんでいないからです。


また、音楽に限らずですが、何かをじっくり考えるには独りの時間が必要です。独りで没頭する先に、自分なりの意見が湧き出てくるのです。
そういう時間も、もうありません。奥さんとの時間は大切だし楽しいので何も不満はありませんが、もう独りの世界に浸るということは難しいです。


でもまあ、仕方ないですよね。多くの人はもっと若くに結婚して子供ができて、ライフスタイルが変われば自分の趣味に没頭することは無理です。その後またライフスタイルの変化により趣味に戻ることもあるでしょうが、それも加齢により若い頃と同じ没頭は難しいでしょう。
現実を受け入れよう。一般の人に比べたらオタク寿命長かったじゃないか。十分全うしたじゃないか。


卒業というか、定年退職です。


という話を奥さんにしたら、「今でも十分オタクだよ。ドラムの音がどうとか、誰が叩いているかなんて誰も気にしていないよ」と言われました。
定年延長でしょうか。


親のための新しい音楽の教科書

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  • 作者:若尾 裕
  • 発売日: 2014/07/31
  • メディア: 単行本