やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

スキマスイッチ×ライムスター対バンライブに行ってきました! 感想(その1)

先攻RHYMESTER編(攻撃的な低姿勢)


スキマスイッチツアー2017『re:Action』の新潟公演に行ってきました。会場は新潟LOTS。
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スキマスイッチのNEWアルバム『re:Action』は、スキマスイッチの過去曲をいろいろなミュージシャンがリプロデュース・リアレンジしたアルバムで、このツアーはこのアルバムに参加したミュージシャンが対バンとして参加しています。RHYMESTERは仙台に続いて2回目の共演。それが新潟だったら、そりゃ行くよね。


このツイートにあるダーティーサイエンスツアーは、ここLOTSではなく、キャパ300のライブハウスでした。しかも売り切れなかったという…。ライブは最高だったのに!
今回の新潟LOTSはキャパ600。見事完売です!わーい。


と思って会場に着くと、ライムスTシャツやタオルの人などまったくいない…。アウェイだとは思っていましたが、まさかこれほどとは。当たり前ですが、売り切れって、スキマスイッチの力なんですね。
開場真際でようやく何人かライムスファンをお見かけし、「アウェイですが頑張りましょう」とエールを送る。気分は『七人の侍』もしくは『300(スリーハンドレッド)』。


入場。下手Dさん側4列目をキープ。周りは女性が多いので見やすくてよい。
キャパ600のライブハウスなので、ステージは狭い。バンドセットとDJブースがあるとそれだけでもういっぱい。こんな場所でスキマスイッチ×ライムスターが勢ぞろいしたら動くスペースないんじゃない?
そして、ステージ向かって左の壁にはスクリーンがありました。あれ、ここってこんなスクリーンあったっけ?このツアーのために持ち込んだのかな?


と思いながら待っていると、定刻通りに照明が落ちます。まずは横の映像からスタート。
このアルバムの制作・レコーディング風景がダイジェストで映し出され、その後スキマスイッチRHYMESTERの5人が登場。あれ、ここLOTSの楽屋の映像じゃん。ついさっき撮ったのかな?
このツアータイトルをキャンバスに描くというのがこのツアーの恒例だそうです。描くのはDさん。ライムスのMC2人はどちらも絵心あるもんな。
とここでJINさんが準備のために映像から退出。え?これ、生放送なの?すごーい。面白い。この日この会場のみのお楽しみ。素晴らしい演出。
で、Dさんの描いたツアータイトルは『re:Action』のAが浜崎あゆみのAになっていました。面白い!
f:id:ese19731107:20170623211631g:plain(参考画像)



さて、ライブ開始。1曲目は『ONCE AGAIN』宇多丸さんは「俺たちの代表曲」と言っていましたが、そもそもRHYMESTERに世間が知っている代表曲などあったかしら。
それでも、この曲はいい。トラックはエモいしリリックは聞き取りやすいし内容も分かりやすいしフック(サビ)も分かりやすい。
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正直、とても不安でした。HIPHOPはリリックが重要で、曲を知らないと韻も内容も分からない。ただ早口で何かしゃべっているだけに聞こえてしまいます。その点歌は「メロディ」「歌唱力」があるので、曲や歌詞を知らなくてもすぐに乗ることができます。


こんなアウェイの状況でどうやって闘うんだ。いくら百戦錬磨で泥水すすってきたRHYMESTERでも、この状況は厳しいだろうなーと思っていたのですが、思ったよりお客さんは乗ってくれている。手も上げてくれている。コール&レスポンスも返してくれる。
スキマスイッチファン、いい人!


2曲目は『Still Changing』。これもいい曲だぞ。宇多さんのリリック、聞き取れましたか?
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曲終わりでMC。
「このツアー、様々な豪華アーティストが対バンで登場する中で『あー、今日はライムスターかー』っていう日で」お決まりの自虐から入る宇多丸さん。
「でも、ライムスターは日本のHIPHOPグループの中で一番多くのバンドや多ジャンルと他流試合してきたので、我々を通じてちょっとでも『日本のHIPHOP面白いな』と思ってもらえればうれしい」と殊勝なことも言う宇多さん。
「でも、ちゃんと盛り上がらないと、恥をかくのはスキマスイッチです。我々を指名した彼らのセンスを否定することになるからね」と脅しをかける宇多さん。


ここで、「HIPHOPのライブとは何ぞや」という初歩の説明。他流試合だといつもやるRHYMESTERは偉い。ターンテーブルにはレコードプレイヤーが2台あって、ラップしやすい部分だけを再生して、それを2台で繰り返すというのが「HIPHOPの演奏」だと。
こんなアナログな手法を使っているのは現在世界でも10組もないぞと「失われた伝統芸」を説明する宇多さん。優しい。真面目。丁寧。


この流れで演奏するのはやっぱりこれ。『ライムスターインザハウス』
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この曲の「見れば分かる」は強い。宇多さんのリリックは何を言っているか分からないと思いますが、DさんとJINさんの「前後、前後前後」「とうせんぼ、かくれんぼ」のあたりは「人力でトラックを演奏しているDJとそのトラックを乗りこなすラッパー」のすごさが一見さんにも伝わると思うのです。
この曲で宇多さんは下半身をシゴくのですが、ここ盛り上がったかな。ちょっと長かったけど引かなかったかな。不安。


続いてはスキマスイッチの『僕と傘と日曜日』のトラックに使ってで『And You Don't Stop』!ここでエニュ丼!
これこそ対バンライブの醍醐味、そしてHIPHOPの自由度と楽しさ。
でも、この曲のリリックって、一見さん向けじゃないと思うんだけどなー。宇多さんの「あのアイドルがとうとう見せたヘアヌード(略)水着の下の乳首も見えたのに嬉しくない別に」なんて歌詞、スキマファンにはどう聞こえたのかしら。


この流れで『POP LIFE』。おお、これはいいぞ。テンポもミディアムだし歌詞もポップライフだし。
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「何かいい感じだね」と今日のライブの空気を褒めてくれるDさん。「でもライムスターの曲でいい曲っぽいのはこれで終わりです」とちゃぶ台をひっくり返す宇多さん。
ここからラストに向けてギアチェンジ!『BACK&FORTH』
この曲は次のアルバムに入る予定の新曲でまだ音源化されていない曲なのですが、ライブではもう何回もやっていて私も数回聴いています。BPMが速くてリリックの内容はまだ把握していませんが、2MCのマイクリレーが超楽しい。
普段RHYMESTERはそれぞれのリリックがそれぞれ素晴らしいのであまり掛け合いをしません。それがこの曲では掛け合いまくり。キックザカンクルーの『マルシェ』みたいなイメージです。楽しい!


そのまま『B-BOYイズム』!これもRHYMESTERのクラシックで代表曲ですが、スキマファンは知っているのでしょうか。知らないか。
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(このMVには若き日のキックやリップのメンバーがいますよ。なぜかというと、RHYMESTERは彼らのパイセンだからです!)
この曲では途中宇多さんがサングラスを外す場面があり、盛り上がるのですが、どうもこの日は「盛り上がるキャー」と「悲鳴のキャー」が同居していたような気がしました。


宇「僕らのライブはあと1曲で終わります」会場「ええー!」宇「大人だ!アルタの教育がよくできている」「まあ、あとからまた出てくるから。いや、出ないかも。『やらない勇気』!」D「仙台では残念ながら出てしまいました」宇「対バンだから最後にセッションとかそういう予定調和には負けたくない」
そんなこと言って、どうせ出るしセッションもするんでしょ。優しいおじさん。
本編ラストは『マイクの細道』。シングルですが地味な曲なので、お客さんにはどう聞こえたかなー。
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ライブはちょうど1時間。どうだったかしら。
スキマスイッチのファンでHIPHOPも聴く人なんてまあほとんどいないでしょう。「ラップって怖い・ダサい・恥ずかしい」が正直なところでしょう。今日の対バンがRHYMESTERと知ってどう思ったのでしょうか。「ライムスター?知らないな。あたしラップ好きだけど『フリースタイルダンジョン』にも出てないから多分マイナーな人なんだろうな」という私の被害妄想。
個人的にはよかったと思います。丁寧な説明と初心者向けのセトリ。宇多さんのトークスキルとDさんの笑顔でファンは増えたはず。ファンまではいかなくても「HIPHOP、悪くないじゃん」と思ってくれた人は何人もいるはず。
それは、宇多さんの丁寧な説明もそうですが、それ以上にRHYMESTERの曲のおかげです。聞き取れるリリックとライブでそれを再現できるスキル。こういう対バンに合わせてファンサービスの仕込みも欠かさない律義さ。
私の贔屓目もありますが、いい対バンライブでした。


続いて後攻スキマスイッチ。しかし長くなったのでここで一旦終了。続きは次回。


セトリ
1.ONCE AGAIN
2.Still Changing
3.ライムスターインザハウス
4.And You Don't Stop(トラックはスキマスイッチ『僕と傘と日曜日』)
5.POP LIFE
6.BACK&FORTH
7.B-BOYイズム
8.マイクの細道


マイクの細道

マイクの細道

私ドラマは見ていないのですが、映画は傑作です。号泣メーン!

音楽業界は音楽ファンを舐めすぎなのでは、というお話

①チケット手数料

本日、9月に行われる氣志團万博のチケットの入金に行ってきました。2枚で24,000円なのですが、支払ったのは25,836円。内訳は
①サービス料594円×2枚
②システム利用料432円
③振込手数料216円。
これに実際発券するときは店頭発券手数料216円も加わります。2枚の発券ではありますが、一度の発券手続きで2,000円以上も取られるのですね。
サービス料って何?誰が誰に対する何のサービス?システム利用料はコンビニの発券機を使う料金?振込手数料は理解する。発券手数料も理解する。これがコンビニの取り分なのですね。でもそれは②システム利用料と別に取る必要があるものなの?


手数料は謎が多い。いろいろなコストがかかっているのは理解しますが、説明がないのでもやもやするのです。上記でいえばサービス料とシステム利用料+発券手数料のコンビニダブル取りの部分。
手数料については以前書きましたのでこちらを読んでください。思っていることは変わりません。
ese.hatenablog.com
そして、この記事も追加で上げておきます。
www.ongakujin.net
興行の主催者はプレイガイドに既に手数料を支払っており、それはチケット代金に組み込まれているそうです。なのに、さらに手数料を取るのはどうしてですか?


昨年からチケットの高額転売は何度も話題になり、業界を挙げて対策が取られるようになりました。まだ転売防止には程遠い状態ですが、対策を取っているのは評価します。
それなのに、手数料についてはまったく何も言わない。
たぶん、チケットの高額転売は転売業者という「外部の敵」がいるので報道も対策も行われるけど、手数料の相手は身内なので、報道も対策もされないのではないでしょうか。


いや、私は手数料を撤廃せよとか値下げせよと言っているわけではありません。内訳を説明してほしいだけなのです。なのに、なぜそれすらしてくれないのでしょうか。
音楽評論家・音楽ジャーナリストの人たちも、転売問題については記事を書くのに手数料問題については書かないのよねー。これも相手が身内だから?原稿を依頼してくれるクライアントだから?いつも自分は招待券で入っているので手数料なんて実感がない?
説明がないとどんどん悪い想像は膨らむぞ。

②ライブ会場での物販(並ばせるな)

先日武道館でのライブに行った人が物販買うまで4時間並んだというツイートを見ました。4時間!時給1,000円として4,000円分のロスですよ。それだったら3,000円のTシャツを転売ヤーから5,000円で買った方が安いですよね。でもそれは運営から文句つけられるんでしょ。理不尽な話。
たくさんお客が来ることは分かっているはず。武道館なら1万人来るわけです。そのうち何割が物販の列に並ぶのか私は分かりませんが、運営側は分かっているはず。それでこのブースの数と売り子の数で足りるとどうして思うの?並ぶのは当然、並ばせておけばいいや、って思っているんでしょ。日差しが強くても大雨が降っても屋根もないんですよ。
運営側は何をしてもどうせファンは来てくれるし買ってくれると思っているんでしょ。

③ライブ会場での物販(売り切れ出すな)

並んで並んでようやくたどり着いた物販会場で、無情な「売り切れ」宣告。ひどい話ですよねー。で、これが本当に完売だったら仕方ないですが翌日の別のライブ会場ではまた売っているわけです。単に持ってくる数量が少ないだけなのです。
もっと持って来いよ!特に武道館とか都内の会場だったら誰か車に積んで来いよ。


私が普段行くようなライブハウスではなく、もっと大きな会場ではもっと大変な事態になっているところもあるようです。
matome.naver.jp
たまたまバンプの記事を見つけたので貼っただけですので、バンプだけを批判するものではありません。それでも、これだけのお客が来ることは分かっているのに何もしない運営はお客を舐めているとしか思えません。お客はもっと怒っていいですよ。
この記事での会場は京セラドーム。3万人以上入ります。チケット代に100円上乗せしたら300万円になります。その分でブースと売り子増やせよ!


④ライブハウスの不便さ

過去、こういう記事を書いたことがあります。
ese.hatenablog.com
ライブハウスは、トイレも動線もドリンク代も、まったく何も考えられていない。新しくできたライブハウスはその辺考えて作られていますか?全部は知りませんが、私が行くライブハウスでこれらの問題をクリアしているところはひとつも見たことがありませんし、ネットでもそういう話を目にしたことはありません。つまり、新しく造る際にもライブ参加者のことはまったく何も考えてくれていないのです。
例えばライブハウスの入場の際、もぎりの係員が二人しかいないから入場に時間がかかるとか、そういうことに気がつかないのかな。分かっているけど無視しているのかな。係員を8人にして対応するというライブハウスを私は見たことがありません。


CDが売れない、これからはライブの時代だ、そういわれてもう何年も経ちます。なのに、ライブ会場での問題点は何も解決していません。それはすべて「音楽関係者が音楽ファンを舐めているから」でしょう。
ファンはぞんざいに扱っても来るんだから、改善も向上も必要ない。そんなコストは無駄なコストだ。そう思っているんでしょ?そうでなければこんなに何も改善されないなんてありえないと思うのですが。


早くチケットをスマホにしましょう。コンビニに行く手間もないし手数料も安くなるし転売もしにくい。私は詳しい仕組みは知らないのでそれでどれだけ手数料が安くなるか分かりませんし転売防止にどれだけ効果があるか分かりませんが、悪いことはないと思うのですが。
以前、スマホチケットでのイベントがありました。これは入場の際にスマホにチケット画面を表示しておくと係員が画面をスワイプし、画面が「入場済み」になるのです。これだったらスクショでの転売もできないしとてもいいなと思ったのですが、いまだに全然広まりませんね。何でだろ。
もちろんスマホを持っていない人も記念として紙チケットが欲しい人もいるでしょうから、それは選べるようにすればいい。紙チケットはコンビニでの発券手数料がたくさんかかりますよ、という選択制。


私が考えているのは絵空事で机上の空論かもしれません。それでも、業界が現状を改善しようとしているとは思えないし、この机上の空論が空論であるという理由も説明も見たことがありません。
いつまでもお客の足元を見た舐めた商売をしているとそのうちそっぽ向かれますよ。ライブが主戦場になっている現在だからこそ、真っ当な商売をしてください。


転売問題についてのエントリ↓
ese.hatenablog.com
ese.hatenablog.com

レキシツアー2017「不思議の国のレキシと稲穂の妖精たち」at新潟 に行ってきました! 感想(その2)

エンターテイナー


前回のお話↓
ese.hatenablog.com
『アケチノキモチ』でしっとりした後は憲法セブンティーン』で再びファンクの世界へ。
この曲ではバンドメンバーがソロ回しをしてくれてとてもいい。バンドのソロ回し好きなの。


お次は「シェイクしていきましょうか」ということで『姫君Shake!』なのですが、こういうフリだと今まではSMAPの『SHAKE!』だったのが、今回はチェッカーズの『涙のリクエスト』でした。なぜこの流れになったのかは覚えていない。
この曲では男子と女子に分かれてコール&レスポンスをやったのですが、やはり男子だけだと暗い!やはり女子の黄色い声が大事だ。


『刀狩りは突然に』はタイトルの元ネタが『ラブストーリーは突然に』なわけですが、この曲の途中で本当に『ラブストーリーは突然に』に変わった!確かにサビのメロディがカクカクするところは両方の曲にあるもんな。これは曲を作るときから意識していたのかな。どっちであってもこのマッシュアップは素晴らしかったです。
ここでは「小田ヘル正」とか言っていたけどどういう流れだったかは忘れた。この単語だけ覚えている。


本編ラストはもちろん『きらきら武士』。「フェスだと1番しかできないこともあるけど、ワンマンはフルコーラスできるからいいよね」と言っていましたが、それはあなたが脱線しすぎるからです。
「昔『フジロックに出たい』と言っていたらフジロックの関係者がライブを見に来て『コミカルすぎる』という理由で出られなかった。出てもいないのに出禁になった。それが今年出られることになりました!」とも言っていました。そうだよねー、あのレキシがフジロックだもんなー。すごい。


池ちゃん本人が「この後アンコールです」と事前に言っていましたが、それでもアンコール待ちの手拍子をしない人には腹が立つ。出る側も割れんばかりの手拍子があった方が出たくなるでしょ。アンコールを求めるから手拍子するんでしょ。しないあなたはアンコールを求めていないんだから帰っていいよ。


アンコール待ちの間に再びスクリーンが下りてきて、オープニングの続き。
登場したのは元℃-uteの岡井ちゃんとやついいちろう。内容は覚えてないー。あなた『狩りから稲作へ』に飽きているでしょ、いやこれからも歌っていくよ、みたいな内容でした。雑ですみません。


オルゴールから登場した池ちゃんは、稲穂の妖精でした!稲穂というかとうもろこしというか…。着ぐるみというか全身タイツというか…。さらにバンドメンバーも同じ格好!皆さん音楽やり始めたときにはまさかこんな格好すると思っていなかっただろうなー。
こんな格好で『狩りから稲作へ』演奏スタート。お客さんも稲穂を振ります。
この曲は途中で「共に暮らそう暮らし安心クラシアン」というくだりがあるのですが、これって音源にはない歌詞で、ライブでしか聴けないのですがみんな一緒に歌っているのです。音源にないのにこんなにお馴染みになるなんて!クラシアンもいい宣伝になったねー。


この曲の途中の脱線はなんだったっけなー。いろいろあってずーっと笑っていたはずなのに何も覚えていないぞ。
「キャッツもうやめてほしい人」と客席に訊けばもちろん全員続けてほしいから誰も手を上げないわけですが、実は池ちゃんの後ろでバンドメンバーの手が上がっている!志村!後ろ後ろ!
「こら、お前たち!」と怒る池ちゃんに渡さん「手をよく見て」「ああ、よく見ると手がキャッツの形に…!お前たち…!」というくだらないやり取りなどの後、大団円へ。
「高床式 劇団四季 キャッツ」でした。最近は高岡早紀正岡子規もなくて寂しいな。
結局、曲の始まりから完全に終わるまで25分くらいかかりましたよ!ワンマンでしかできない贅沢な時間使い。


ライブ終了、21:25。入り口の案内には21:00とありましたが、全然違うやん。
いやー、ずっと楽しかった。ずっと笑っていた。楽しすぎて泣きそうになる変な感情でした。後半の脱線ポイントをほぼ忘れていて悔しい。


Twitterでも呟きましたが、レキシのライブはすごい。140字で書けなかった部分を補足すると
①曲を知らなくても楽しめる
キャッチーで分かりやすい曲なので、初めて聴いても「いい曲だ」と思えるはず。
②曲を知っていればより楽しめる
音源を知っていると、それとの違いを楽しめます。どういう風に脱線していくのか。
③元ネタの曲を知っていればより楽しめる
脱線する曲を知っていると「おお、この曲のこの部分でつながっているのだな」と糊しろ部分まで楽しめます。
④音楽知識があるとより楽しめる
脱線するにしても、全く音楽的に関係のない曲へは脱線できません。コード進行が似ている曲だとスムーズに移行できます。その辺の音楽知識があるとなお感心できます。
こういうことです。敷居は低く、噛んでも噛んでもまだ味が出る。


楽しかったです。個人的には武道館のときよりも両国国技館のときよりも楽しかったです。
以前に比べて「どの曲でも脱線」はやめて、ふざける部分は徹底的にふざけてそうでないところはきちんと歌う、というメリハリができているので、ギャグとして笑うところとエンタテイメントとして楽しむところが両立しており、完成度の高いステージになりました。
と書きながらセトリを見返すと、結局3時間あっても16曲しかやっていない!曲数増えてないのか。メドレーやっても増えてないのか。でも楽しかったからすべて許す。
さて、今回のツアーをやりながらフェスにもいろいろ出るレキシ。そして、このツアーでは東京と大阪公演はまだ発表されていません。また武道館とかの大きなハコでやるのかな。勝手に想像して期待しております。
池ちゃん、楽しいライブをありがとうございました。


私の稲穂は振りすぎて壊れてしまいました。引退。次回のライブでまた買わなくては。
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セトリ(ネットで見つけた)
1.KATOKU
2.大奥 ~ラビリンス~
3.KMTR645
(『飛脚記念日なぅ』として)
4.妹子なぅ
5.真田記念日
6.RUN 飛脚 RUN
7.武士ワンダーランド
8.最後の将軍
9.SHIKIBU
10.キャッチミー岡っ引きさん
11.アケチノキモチ
12.憲法セブンティーン
13.姫君Shake!
14.刀狩りは突然に
15.きらきら武士
(アンコール)
16.狩りから稲作へ


Vキシ(CD)

Vキシ(CD)

レキシツアー2017「不思議の国のレキシと稲穂の妖精たち」at新潟 に行ってきました! 感想(その1)

不思議の国のなせる業


レキシのライブに行ってきました。会場は新潟県民会館
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2014年のライブは新潟LOTS(キャパ700)、2015年はりゅーとぴあ(キャパ800)、そして今回はキャパ1800ですよ!右肩上がりですなー。
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終演予定が21時になっているけど、果たして…。
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Negiccoからお花が来ていました。ありがとう3人!
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Negiccoはこの曲を池ちゃんから提供してもらっています。いい曲なのでいつかレキシバージョンでも聴きたいなー。


今回の席は9列目(しかし1列目の前にさらに3列ある)ほぼ真ん中。見やすい。とてもいい席だ。しかしふと上を見上げると、2階席にカーテンが引かれている…。あれ、もしかして売れなくて2階席閉めちゃったのかな?


しかしこのツイートを見ると完売だそうなので、最初から2階席なしで販売したのかな。それだとキャパ1100くらいです。


以下はネタバレありますので、これからツアーに行く人は自己責任で読むか読まないか決めてください。





ライブはオンタイムでスタート。立ち上がる私たち。しかしスクリーンが下りてきて映像が始まると、訓練された私たちレキシファンは「あ、これ長くなるやつだ」とすぐに理解し、再び座る。賢明な選択だ。
映像は若君のレキシ(貴史と呼ばれていました)が父(いとうせいこう)から家督を譲られる話。ちなみに母はみうらじゅんさんでした。
そろそろ家督を譲ろうと思う、なのでレキシ家の宝をふたつお前に授ける。ひとつは「つっこみ如来」。
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鎌倉時代の運慶快慶合作の合成樹脂製だそうです。みうらじゅんさんのテキトーさが素晴らしい。
もうひとつは「開けてはならぬオルゴール」。元服になるまで開けてはならぬと言われた貴史は、やっぱり開けちゃいます。そしたら謎の光に包まれてあ~れ~。


で、ステージのオルゴールから池ちゃん登場!衣装も若君の格好でサングラスもなし。
1曲目は『KATOKU』
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歌い出しの「世襲制」でこのMVと同じく横から正面に真顔で向くのは絶対に笑う。こんな鉄板卑怯だぜ。
ラストの振り向きで若君のヅラが落ちるという完璧なオチ。絶対に笑うやん。どうやってここまで外れずに、ここできちんと落ちるようにしてあるんだろ。


2曲目は『大奥~ラビリンス~』。だってここは不思議の国ですから。ここでサングラス着用していつもの正装に。ミラーボールが回ってきれい。回る光が水族館の魚のようでした。
この曲に限らず、今回のツアーでは照明がとてもよかったです。緑の飛び交うレーザーがの曲があったのですが、どの曲だったのか忘れた。


『KMTR645』では大きなイルカのビニール人形がいくつも客席に投げられ、大玉転がしの要領で客席を舞います。これ、楽しいのですが、後ろに飛んだイルカが前に戻ってくるので後ろも気にしながらポンポンしなければならないので、ライブに集中できねえ。
曲後半ではいつの間にか岩崎良美『タッチ』に曲が変わっていた!毎回、自然なスライドが上手いなあ。
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ここで最初のMC(といいつつ、ここまでもずっといろいろしゃべっているのですが)。リストバンドを「時計じゃねーし」、「こんばんは、ケビン・コスナーです」の古典ギャグがウケる。「初めての客が多いな、このギャグがこんなにウケるなんて」と池ちゃん言っていましたが、もう古典なので何度やってもウケるのです。吉本新喜劇と同じレベルです。


そしてもちろん元気出せ!遣唐使(渡さん)をいじるわけです。「ここどこだっけ?」「不思議の国です」「英語で言うと?」「ワンダーランドです」「あなたいつぞやドリカムさんのワンダーランドに行ってレキシのツアーをお休みしましたよね。どうでした?あちらのワンダーランドは」「予算が全然違いますね」「予算のこと言われたら勝てねーよ!」
文字だと面白さが全然伝わらない!筆力!表現力!
そしてこっちにもワンダーランドはあるぞということで『武士ワンダーランド』。えーっと、この曲では何をしたか覚えてないなー。


「元の世界に帰りたい」と池ちゃんが言うと『あったかハイム』を演奏するバンドメンバー。リハがしっかりしている!
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「はい、これで1曲カウントね」「レキシはライブ時間の割りに曲数少ないって言われるからメドレーでやります」
ということで『妹子なう』『真田記念日』『RUN飛脚RUN』を混ぜた『飛脚記念日なう』
メドレーといっても、ある曲の終わりで次の曲に変わるという普通のメドレーではなく、同じテンポ・似たようなコード進行のこの3曲を「曲の途中でどんどんシャッフルしていく」という上級編。歌う方も演奏する方も大変だなー。
これが、面白い。どんどん曲が変わっていくのが昔の『夜もヒッパレ』みたいだなーと思いながら聴いていました。
そして、さらに『前前前世(「先先先祖」と歌っていました)』や星野源『恋(「稲の香りレキシを超えて行け」と歌っていました)』まで混ぜていましたよ!他にもあったはずですが覚えてなーい。


いやー、すごい。もちろん練習もリハもしているはずですが、どこまで決めていてどこから即興なんだろ。このバンドメンバーすごい。
先日の『関ジャム』レキシ特集で池ちゃんは「元に戻るときはこうやって戻る、とかふんわりとしたきっかけだけ決めている」と言っていましたが、そんなふんわりでいいのか。まさにジャズじゃないか!
確かにここは前半のハイライトでした。


『最後の将軍』終わりで池ちゃん一旦退場。バンドメンバーのインストで場をつなぎます。
このインストが超カッコいい!変拍子で乗りにくいのですが、各パートがリフを弾いたりソロを弾いたりと「俺たち楽器上手いですキリッ!」がモロバレの素晴らしいセッションでした。


インストが終わると『SHIKIBU』のイントロが!オルゴールから十二単の池ちゃん登場!今まで来ていた着物から羽織まで脱いで新しい着物・羽織・十二単を着たのか。地味に大変!


この後『キャッチミー岡っ引きさん』が始まるまでお館様(池ちゃん)と遣唐使(渡さん)によるひたすら下らなくて面白い時間があったのですが、ほとんど忘れた。覚えているものだけ書こう。
・「キャッチミー」の出だしの練習で『千の風になって』「私のお墓の前で~」が始まりそれがいつのまにか「あなたは私の青春そのもの」と『卒業写真』に変わっている!
・『卒業写真』の「青春そのもの」が「青春酢の物」になり「四の五の」になり「四の五の言うなよ世紀末が来るぜ(シブがき隊)」になり「世紀末」から「お前を蝋人形にしてやろうか」になり「蝋人形」から「マダム・タッソー」になり。
尾崎豊『卒業』「この支配からの卒業」ではドラムも照明も連動して池ちゃんのおふざけに付き合います。
・渡さんのバンド「風味堂」の名曲『愛してる』を歌わせておいて途中からクリスタルキング『大都会』を混ぜる池ちゃん。
www.youtube.com
↑これ、名曲ですのでぜひ聴いてください。


何分くらいこのおふざけやっていだんだろ。上に書いたのはほんの一部。ひたすら笑いながら見ていました。
ようやく始まった『キャッチミー岡っ引きさん』。曲後半のもち正宗(持田香織)さんの「奪われちゃうの、ご用心」のセリフは今回もボタンを押してサンプリング発動でした。


『アケチノキモチ』はライブで初めて聴きましたが、この曲、池ちゃんの声が少し違っていつも以上のいい声に聴こえました。池ちゃん、歌上手くなってる!
私がレキシを初めて見たのは2012年のスイートラブシャワーという音楽フェスで、スーパーバタードックのキーボードだった人ということは知っていましたが歌声は聴いたことがなく、冷やかし半分で見ていたら歌が上手くてびっくりした、ということを思い出しました。あのとき以来の衝撃。池ちゃん、進化している。


今回はここまで。記憶がもっとあればもっと書けたのですが、これが限界です。あと、文章だけだとこの面白さが伝わらなくてもどかしい。流れでどんどん脱線していく様が面白いので、リアルタイムでないとこの面白さは伝わらない(という言い訳)。
あー、これからレキシのツアーに参加する人はいいなあー。この面白くて感動するライブを体験できるんだもんなー。


次回に続く。


KATOKU

KATOKU

映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.2』 感想

リミックス?あたしゃ認めないよ


映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.2』を見てきました。公式サイト↓
marvel.disney.co.jp
映画単独のサイトはないの?全てマーベルの管理下?手のひらの上?
前作の感想はこちら↓
ese.hatenablog.com
前作は面白かったですが、世間ほどの熱はありません。週刊少年ジャンプの読み切り作品みたいだな、日曜午前中の特撮作品みたいだな、と思いながら見ていました。なので、今回もそれほどの熱も期待度も持たずに見に行きました。


うーん、やっぱり私には「少年マンガ・特撮番組」の豪華版に見えてしまいます。
世間では褒め褒めなので、本作の魅力については他のブログなどを読んでください。


映像はきれい!前作がヒットして製作費が増えたなーと感じるきれいさでした。この作品は舞台が宇宙なので、ほとんどのシーンがCGです。今はCGで何でもできてしまう時代で、クリストファー・ノーランのようにあえてロケ・セットを重視して撮影する監督もいますが、今作は「どうせCGなんだからロケやセットでは絶対に無理な映像見せてやるぞ!」という気合を感じました。


オープニングの怪物と闘っている最中にグルートが踊っているワンカットのシーン、とてもいい。この作品の「SF・戦い・明るさ・楽しさ・音楽」がこの場面だけで伝わります。さらに今作の「グルートかわいい」も加わっている。完璧。
この場面のCGだけでおいくらかかっているのかしら。この数分間の製作費で邦画何本分なのかなー、なんてことも思いながら見ていました。


途中、敵がドローンで襲撃しますが、これが完全にゲーセンのゲームだったのはよかった。効果音や外野が覗き込む感じも完全にゲーセン。
ワープのし過ぎで顔が歪むのは、SNOWのやりすぎかよ!と思いながら笑っていました。哺乳類は50回のワープしか耐えられないのに700回のワープにどうやって耐えたんだ。何かロジックないのか。


登場人物たちの「軽妙な会話」もこの物語の魅力のひとつですが、これが私には伝わらなかった。英語のギャグを日本人に伝えるのは言葉も文化も言い方も違うのでとても難しいですが、まず間が悪くて全然笑えませんでした。言葉は難しい。


登場人物はみなキャラ立ちしていてみんなよかったです。ドラックスって、前作に引き続き戦いではひとつも役立ってないよね。あと、マンティスに対する「ブサイク攻撃」がしつこくて嫌でした。そもそもブサイクじゃないし、そうであっても何回も言うな。ドラックスは空気読めないキャラだから言うのは仕方ないですが、何度も言わせるとセクハラ・モラハラが頭をよぎって笑えません。「オエー」って小学生かよ!


お話は、途中までよかったのですが、敵は「天人」であり「星」であり「宇宙の創造主」なのか。話でかすぎるよ!『ベルセルク』『バスタード』かよ。
で、クイル(クリス・プラット)が勝つロジックがない。「クリリンのことかー!」とか「イヤボーンの法則(マンガでよくある自分内部の未知なる力が勝手に発動して敵を倒す都合のいい力のこと)」で勝ってしまいます。それは冷めるんだよなー。
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ついでにいうとグルートが起爆装置を正しく設置できたこともロジックや伏線がほしいなー。「たまたま」「偶然」は好きではない。「ゆで理論」でも「民明書房理論」でもいいので、何かしら理屈がほしいなー。


この辺の細かいツッコミはこの作品には無効です。少年マンガの世界観なんだから、細かいツッコミはせずにこの作品の中に入って楽しむのが正解です。でも、それが私にはできませんでした。
何でだろうなー。アメコミファンじゃないから?うーん。


音楽は今回もとてもよかった!前作に比べると世間的な大ヒット曲は減りましたが、どれも名曲。音楽の力は偉大だ。


ハリウッドはお金があっていいなー。日本のマンガの中にはアメコミより面白い作品がいくつもあると思うのですが、日本ではこの規模の作品は作れないしなー。どんどんハリウッドでリメイクしてほしいなー。しかし『ドラゴンボール』にしろ『北斗の拳』にしろ『攻殻機動隊』にしろ、どれも上手くいっていないので、そんな単純なことではないんだろうなー。


さて、この作品は第3作が決定しています。「Vol.2」を「リミックス」にしちゃった邦題、次はどうするんだろ。下手にいじらない方がいいのにな。


ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス オーサム・ミックス・VOL.2(オリジナル・サウンドトラック)

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス オーサム・ミックス・VOL.2(オリジナル・サウンドトラック)