映画「宇宙人ポール」 感想
オマージュとパクリの境界線は?
海外のコメディが苦手です。文化が違うので笑いのツボが違うのももちろんですが、下ネタや汚い言葉や人種差別の話をされても分からないし、何よりそのフレーズのチョイスの切れや言い方が分からないと笑えない。
というわけで単に「文化の違い」「言葉の違い」の部分が大きいのでしょうが、私は海外の笑いのレベルを下に見ているところがあります。
今作はアメリカ文化に馴染みすぎたフレンドリーな宇宙人の逃走?帰郷?を手伝うSFロードムービーです。ネットを見るとほとんどが絶賛で、またここでも自分の心のねじくれを感じてしまいました。
恐れるべき宇宙人がフレンドリーという設定ですが、こんなの漫画ではよくありそうだし、スピルバーグを始めとするSF映画のオマージュも、パクリが嫌いな私からすると「他人のふんどして相撲とってるな」くらいにしか思えません。同人誌の「アンソロジー」とどう違うのか。
この辺の「オマージュとパクリの違い」についてはきちんとした見解をお持ちの方もいると思うので、教えていただきたいです。愛があればいいのか。
で、肝心の内容ですが、主役二人の「ダメオタク」感は素晴らしい。「ショーンオブザデッド」「ホットファズ」のコンビですが、すみません、私未見です。
途中で仲間に加わる女性がキリスト教史観から脱して下品に振り切れる感じもいい。この下ネタセリフも自国語ならもっと面白かったのでしょうが、翻訳でひと手間入っちゃうとフレーズもテンポも変わっちゃうので残念。
爆発に巻き込まれた父親を心配して駆け寄るけど、大丈夫と分かるやすぐに引き返すところは面白かった。
ラスボスにはシガニー・ウィーバーakaリプリーです。無駄に豪華!ここも良かった。
前半で死んだ鳥を治癒してすぐに食べちゃうネタがありまして、それがラストで撃たれた主人公を治す場面につながるのですが、「人間は治せない」という伏線は関係なく治せちゃいました。ここで何か気の利いたセリフ(言い訳・理由付け)があればいいのに。「やればできるもんだな」とか「あんなのウソだぜ」とか。
話自体はいいのですが、コメディなので笑いが肝心。その笑いが私にははまりませんでした。映画が悪いんじゃない。言葉の壁が悪いんだ。
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