やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」を銀河の端っこで見た

あと5年以上生きるつもりなら見ておこうぜ


スター・ウォーズ/フォースの覚醒」を見てきました。それも初日の1回目に!
これは、私の友人がチケットを取ってくれて見ることができました。その辺と旧シリーズの感想などはこちら。↓
ese.hatenablog.com
こちらにも書いたように、私はスター・ウォーズの熱心なファンではありません。行くことになったのでやっつけ予習をして見に来たニワカ野郎です。


10年ぶりの新作、全世界同時公開、その初日のさらに最初の上映。てっきり映画館はスター・ウォーズ一色でお客さんもコスプレだらけかと思いましたが全然そんなことはありませんでした。
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フィーチャーされているところのみを撮影。劇場全体は特別扱いではありませんでした。でも、フォースに導かれた人たちで会場はワクワクとソワソワの空気が満ちておりました。
今回私たちが購入したチケットは「公開初日の日付入りパンフレット購入権付き」という歴史に残る逸品。これを買うためにはその専用のチケットを購入し、チケットを発券し、そのチケットを持って購入しなければなりません。
グッズ売り場も長蛇の列。普段グッズ売り場で列ができていることなんてないのに。
で、ようやくレジに着くと「パンフレット売り切れなのでこちらの引換券をお渡しします」だって!初日の1回目なんて予約客しかいないんだから、このパンフ購入権付チケットが何枚売れているか把握しているはずだろ。どういうことやねん!思わず関西弁になるよね。
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後日購入できるとしても、今見たいのよ。今読みたいのよ!上映時間までにワクワクを高めたいのよ。ファン心理、分かるでしょ。
と書きながら、私は熱心なファンではないのでそこまで熱くはならなかったのですが、友人がとても残念がっていました。かわいそう。


今回は全国同時公開なので、予告編の時間もなくいきなりスタートするそうです。場内アナウンスでも何度も繰り返し注意喚起していました。
入場。さすがに初日1回目なので満席です。私が行く映画館は地方なので、公開週に行っても満席なんてことはありえません。人生初の満席映画館です。
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私の席は一番後ろの真ん中だったのですが、ちょうとこの列だけ前の列と半分ずれているので前の人の頭が気にならず見やすい。普段前側の席を取る私ですが、ここいいな!


隣は息子と来ているお父さん。クラシックなデザインのスター・ウォーズTシャツを着てフィギュア付きのドリンクを飲みながら息子に画像や動画を見せながら解説している。熱い!いいね!これでこそスター・ウォーズの開幕!
でもコスプレ姿は全く見かけませんでした。地方はいないのかな?


さあ、いよいよ上映開始!タイトル画面などで歓声や拍手があるかと思いましたがそれもなし。これも地方だから?
※ここから、ネタバレも含む文章になりますので注意。


予告編で見た場面が出るだけで胸熱。ここだったのか!と。そして旧シリーズに登場したキャラクターが出てくる瞬間は叫びたくなりました。いや、本当は叫ぶべきだったのです。勇気がなくてできなかったけど。
後は「知ってる」「フォースとともにあらんことを」などの名セリフももちろん盛り上がる!


スター・ウォーズ」は、エピソード6でダース・ベイダーと皇帝をやっつけ、帝国軍との戦いには終止符が打たれましたが、それだと物語が起きないのでまた新たな敵組織が登場。歴史は繰り返す。それでいい。
で、ストームトルーパーだったフィンが脱走して物語は動き出すのですが、この辺の進め方が上手い。宇宙船から惑星ジャクーに不時着するシーンは、不時着自体は上手くいくに決まっている(そうしないと物語が動かないから)ので、「落ちる→フィンが砂漠で気絶から目覚める」とだいぶ省略してストーリーを進めます。「宇宙船が落ちて墜落→無事不時着できるのか→その間いろいろなアクション→何とか不時着成功」でも盛り上がりますが、適宜カットは必要ですので、この脚本・編集はいいな。
また、フィンがダメロンの安否を確認するためにジャケットを取る→宇宙船が砂に埋もれる→砂漠の中を歩くためにジャケットを陽射し避けに使う→街に着いてジャケットを着る→BB-8に見つかるの流れ。
上手い。フィンがBB-8、レイと出会う必然があります。セリフは何もないのに。


もう一人の主人公、レイの紹介もいい。
砂漠で孤独に武器の廃品を売って生活しているところ、正義感と腕っぷしが強いところなどを上手く説明していました。
彼女が乗るバイク?もカッコいい。鳥山明のマンガで出てきそうなデザイン。
これに限らず「スター・ウォーズ」では乗り物やガジェットのデザインもカッコいいのですが、この辺は私はあまり興味がないのでスルーします。ただ、科学的に飛ぶかどうかよりもカッコよさを優先しているデザインはいい。この世界ではこの形でも飛ぶんだよ!


そしてミレニアム・ファルコン号で宇宙に飛び立つ二人。
フィンはレイが可愛いからすぐに惚れますが、レイは全くその気がない。単なる同行者。ラストでようやく「マイフレンド」と言っているレベル。この辺が男と女の差です。男は「可愛い=惚れる」だから。これは時代も銀河も違っていても共通の公式なのです。


で、ここでハン・ソロとチューバッカ登場。
ここも上手い。敵が来るぞーと思わせておいて彼らだもんな!ここでも拍手と歓声をあげたかった!
この後のタコみたいな敵はどうなのかしら。「スター・ウォーズ」はあらゆるジャンルを内包していますが、怪物ホラーのジャンルは要る?
ハン・ソロとレイアは当然年老いているのですが、その時間経過は物語の必然としてあるので「劣化」などとは全く思いませんでした。老いたからこその関係性がある。途中、キスしそうなところでハグだけにしてくれたのはよかった。ここはキスじゃない。


今回の敵はカイロ・レン。見た目もダース・ベイダーの流れを汲んでいますが、あのキャラクターに勝てるわけないのにどうするんだろうとおもったら、この悪役自体が発展途上という設定。なるほど!だからライトセイバーの光り方も粗いのかな?
スター・ウォーズ」といえば血縁、特に父子の話もこのサーガに欠かせない要素ですが、この3部作ではここに血縁をぶっこんできました。おおお!盛り上がる!そしてこれがルークが姿を消す理由にもなっているので脚本上も筋が通っている!
まあ、この物語はあまり脚本上の筋は重要ではないのですが。細かいことをいえばこの広い宇宙でミレニアム・ファルコン号にレイとBB-8が乗ってハン・ソロと出会う確率なんてそれこそ天文学的な話ですが、そんなことはどうでもいいんだ!全てはフォースの導きなんだよ!


今回は3部作の最初ということで、登場人物の紹介と次への「続く」でおしまい。
ハン・ソロやレイアといった旧シリーズの登場人物がレイ、フィン、カイロ・レン等新シリーズのキャラクターにバトンタッチしていく話。そしてその新たな登場人物は皆発展途上。物語とともに成長していくのです。そう、4のルークのように。
今回のサブタイトル「フォースの覚醒」はレイのことだったのですが、カイロ・レンも父を自らの手で葬ったことでさらにダークサイドへと入り込んでいくでしょうから、こちらも覚醒していくのでしょう。


監督はJJエイブラムス。よくぞ引き受けてくれました。新シリーズのスタートとしては十分すぎる出来だったと思います。
旧シリーズファンへの目配せも、新シリーズへのかじ取りも、新規ファンへの分かりやすさも、とても上手いバランスで結実させていると思います。
レイとフィンという新キャラが新規ファンへのガイド役(同じ目線)として機能してくれたおかげで、旧シリーズを知らないお客さんにも十分伝わるストーリーになりました。


面白かった。急ごしらえの予習でしたが、見ておいてよかった。そして今ではいっぱしのスター・ウォーズファン気取りです。私も銀河の一員、歴史の語り部ですよ!
隣のお父さんからは鼻をすする音が聞こえておりましたが、感涙にむせんでいたのでしょうか。


これから見に行こうか迷っている人は、ぜひ行きましょう。宣伝が多すぎて醒めるなんて声も聞きますが、これはお祭りです。乗らなきゃ損。DVDではなく、劇場で見てください!
予習は、しておいた方がもちろんいいですが、時間がない人は4~6だけでもいいです。キャラと人間関係(特に血縁)部分を知っておいた方がより楽しめます。もちろん上に書いたように何も知らない人でも楽しめる作りになっていますので、飛び込みでも大丈夫です。


とにかく見ろよ!ってことです。ここから5年はずっとスター・ウォーズの話題は尽きないんだから、見ておいた方が日々楽しいよ。



「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」予告編