春だからギター弾こうぜ
エセノミクス
私は音感もリズム感もないし歌も上手くないのですが、ギターは少し弾けます。弾けるといってもアコギでコード弾きができる程度で、全然上手くありません。エレキで速弾きソロなんてできません。
それでも、コードさえ弾ければ歌本でコードが書いてあれば何でも弾けるわけで、とても楽しいです。ひとりカラオケができます。
楽器って始めるハードルは結構高いと思うのですが、その中でもギターだったらそんなに高くないですよね。そして私レベルに弾けるようになるには1か月あれば十分です。さらに体力を使うわけでもないので、始める年齢は関係ありません。
春だし、新しい趣味を始めようかなと思っているあなた、ギターはどうですか。
さて、ギターを始めるにあたり、まず必要なのはギターです。初心者は何を買えばいいのか分からないとまずここで尻込みするでしょうが、私からの回答は「何でもいい」「安くていい」です。
エレキの場合、ストラト(基本、何でも対応可能。クラプトン、イングウェイ等)、テレキャス(カッティング向き。キース・リチャーズ等)、SG(デザインに特徴が。アンガス・ヤング等)、レスポール(重い。スラッシュ等)、尖っているやつ(ヘビメタの人)などデザインも音もいろいろあるので迷いますが、アコギのデザインはほとんど一緒なので、どれを選んでもあまり変わりません。そして初心者は音の違いも分からないので、何でもいいのです。ヘッドは弦を1列で巻くタイプか2列で巻くタイプか、くらいですよね。自分の好みと直感に従え。お店の人にアドバイスをもらってもいいです。
※ただし、クラシックギター(ナイロン弦)と間違えないように!
ギターと一緒に買うのは、
●替えの弦
●チューナー
●ギターケース
●カポタスト(カポ)
●ピック
くらいかな。最近はスマホでチューニングできるアプリもありますので、それでよければチューナーも不要。
あと、スタンドも買いましょう。私は最初のギターはスタンドを買うお金がもったいなくて部屋に立てかけていたのですが、ある日倒れてネックが折れてしまい泣く泣く別のギターを買うことになったので、スタンドはあった方がいい。
ギターケースは安いものであればギターを買うと一緒に付いてくる場合もあります。お店によってはいろいろサービスしてくれます。
カポタストは、ギターのキーを変える用具です。通常「カポ」といいます。
カポにはいろいろな種類がありますが、私はこのタイプがいちばん好きです。留めるのが簡単だしきっちりはまるし。
ピックは、最初は柔らかいティアドロップ型がいいと思いますが、これも自分の好みでいいです。趣味なんだから自分の好きなようにやるのがいちばん。お気に入りのミュージシャンが使っているタイプを真似してもいい。
さあ、ギターを買ってきたのであなたはもうギタリストです。弦を張ってチューニングしたら始めましょう。
練習の仕方も自己流でいいです。私も最初どうやって学んだかなんて覚えていません。面倒なルールやメソッドに縛られてギター弾くのが楽しくなくなるのがいちばんよくない。
そこで私が提唱するのは、「いきなり曲を弾いてみよう」です。
歌本でもいいですが、今はネットでいろいろな曲のコードを見ることが出来るので、それを見ながら弾いてみましょう。
ここも、自分の好きな曲でいいのですが、最近の曲は使うコードもコード進行もリズムも転調も複雑なものが多いので、初心者には太刀打ちできません。
なので、最初は
●使うコードが少ない
●コード進行が王道
●アコギだけで成立する伴奏(EDMやヒップホップはアコギでは再現が難しい)
がいいです。
私がオススメする最初の練習曲は長渕剛『とんぼ』です。
www.youtube.com
私も一番最初に弾いたのはこの曲でした。
この曲がアコギ練習曲として素晴らしいのは
●コードを5個しか使わない
●そのコードもG、Am、Em、C、Dとメインのものばかり
●ギター初心者最初の関門「F」がない
という点です。
楽器でもスポーツでも、楽しいのは「できるから」です。できるから楽しいしできるからもっとやりたくなるし、そういう好循環が大切。
次にオススメするのはスピッツ『チェリー』です。
www.youtube.com
この曲のポイントは
●コードは5個(C、Am、Em、F、G)
●Fが登場
●コード進行がめちゃ王道でポップスの基本を学べる
という点。
同じく、藤井フミヤ『True Love』も使うコード一緒でコード進行も王道でよいです。
www.youtube.com
この曲のイントロ(ジャーン×3、シドソ~)を弾けたらそれだけでアガりますよ!
最初のうちは、ややこしいコードは無視していいし、オンコード(ベース音だけ別のコードになっている)のベース部分は無視していい。とにかく「何となく1曲通して弾ける」ことが大切です。そのコード部分は弾かずに自分の歌だけで埋めてもいいし。徐々にいろいろできるようになればいいのです。
好きな曲を練習していくとコードもどんどん覚えていくので、そのうち歌詞にアルファベットが書いてあるだけで弾けるようになります。
私は最初は尾崎・長渕・浜省・サザン・ミスチル・スピッツ、そしてフォークをたくさん弾いていました。この辺はコード進行がベタで使うコードも複雑ではないので、弾きやすいです。
コードなんて、AからGまでの7種をそれぞれのメジャー・マイナー・セブンスだけ覚えればもうほぼマスターしたようなものです。それ以外のディミニッシュとかオーギュメントなんてまだ知らないふりでいいです。
少し弾けるようになると、普通に音楽を聴いていても「王道な進行だな」とか「うわ、こんなコード進行あるのか」とか思うようになり、音楽をより多面的に楽しむことができるようになります。
ギターを弾きながら「そうか、この曲がキュンとするのはここにこのコードを使っているのか」と音楽の秘密に触れることもできます。
以前、奥田民生が誰か(斉藤和義だったかな。覚えてない)との雑誌の対談で「学校の音楽の授業でギターをやらせるべきだよ。ギターなんてコード10個くらい覚えれば大体の曲弾けるようになるし」と言っていたのがとても心に残っています(対談相手覚えてないくせに)。
同感です。クラシックの作曲家を覚えるのも大事ですが、音楽を好きになってもらうにはギターがいちばんハードル低い楽器だと思います。ダンスよりも体力関係ないし、ここでスクールカーストひっくり返す可能性もあるし。
冒頭にも書きましたが、1か月もあれば十分弾けるようになります。
で、これにより国民の音楽レベルが上がり、ダサい音楽は淘汰され、新たな才能が発掘され、新しいスターが全世界で活躍するようになり、その結果日本は文化大国として世界に誇れる国になります。後世の人たちはそれを「エセノミクス」と呼び、いつまでも私を称えたそうな。めでたしめでたし。
↓ネットがない時代はこういう歌本を買って家で弾きながら歌っていました。
オールヒットソング2018年版 (ブルーガイド・グラフィック)
- 作者: 実業之日本社
- 出版社/メーカー: 実業之日本社
- 発売日: 2017/11/16
- メディア: ムック
- この商品を含むブログを見る
- 作者: 田嶌道生,平倉信行,他
- 出版社/メーカー: ドレミ楽譜出版社
- 発売日: 2005/02/17
- メディア: 楽譜
- この商品を含むブログを見る
- 作者: 編集部,田嶌道生,平倉信行,門内良彦
- 出版社/メーカー: ドレミ楽譜出版社
- 発売日: 2016/08/30
- メディア: 楽譜
- この商品を含むブログを見る