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映画『エターナルズ』 感想

正しさと面白さは別もの


MCU最新作『エターナルズ』を見てきました。
marvel.disney.co.jp
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クロエ・ジャオ監督作品は『ノマドランド』しか見たことがありませんが、エンタメ性よりもドラマ性、自然の美しさなどを撮るのが上手い監督というイメージがあり、それがMCUというエンタメ超大作で監督の作家性がどういう形で出るのかなーと期待半分・心配半分でした。


感想。よく分からなかった。私の受け取る力・理解する力が足らなかったのか、単につまらなかったのか。多分両方。


そもそも、エターナルズって、そんなに強くなくない?
生命体以外の物質を変化させられます→?
すごく速く動けます→?
幻影を生み出したり変身できます→?
発明できます→?
ケガを治せます→?
どれも、戦いにおいてあまり役に立たないですよね。それ以外の戦闘能力を持つ人たちも、一撃で倒すほどのパワーはなく、「エターナルズ、強くないなー」と思いながら見ていました。


お話も、ディヴィアンツが人間を食べちゃうのでエターナルズはそれを阻止するために送り込まれたロボットだったのです、というビックリ設定はいいのですが、そうなると地球を護るためには創造主であるセレスティアルズが敵となり、ディヴィアンツの位置づけがよく分からなくなります。途中意識を持ったディヴィアンツが誕生しますが、あいつは敵なのか味方なのかよく分からない立ち位置。
物語のベクトルの向き(誰と誰が敵・味方)がよく分からないなーと思いながら見ていたので、入り込めませんでした。


もちろん皆さんが絶賛している多様性の面は評価しますが、「多様性のあるキャストを登場させる=面白い作品」ではないので、「多様性があるからいい」とは思えません。


あと、『アベンジャーズ』でも『エターナルズ』でも、敵クリーチャーの造形が好きではない。何であんなに「動物に羽を付けて気持ち悪くする」だけのデザインなのか。宇宙からやってくる未知の敵なんだから、もっと独創性のある形にしてほしいなー。完全CGだから質量や肉体といった実在感のなさもマイナスポイント。


というわけで、私ははまりませんでした。『シャン・チー』は面白かったのに。多様性や作家性よりも、まず面白さを優先してほしいです。エンタメなんだから。