やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

映画「土竜の唄」 感想

エンタメ映画ですから


映画「土竜の唄」を見てきました。
公式HP→http://mogura-movie.com/
原作は読んでいます。あのマンガっぷりをどこまで再現できているかと思いましたが、十分合格。面白かったです。
そもそもこの作品に対して、リアリティがないとか深みがないとかありえないとかいう批評は的外れです。潜入捜査官だからって「インファナル・アフェア」とか「男たちの挽歌」とかを想像して見ちゃったの?それはあなたが悪い。


主演の生田斗真君はイケメンだし、さらにジャニーズです。なのに、全裸で車のボンネットに括り付けられたり風俗でパンイチになったりと、とても頑張ってくれました。そして、彼の表情がいいですね。コメディ映画(この映画をヤクザものや刑事ものとして見る人はいないでしょう)なので、間と表情が大事。「顔芸」と言っていいほどの豊かでコミカルな表情がこの映画に成功をもたらしてくれました。


その他のキャストについても。
仲里依紗さん。彼女はいつ見ても何だかエロい。褒めてます。
堤真一さん。最近、こういう突き抜けた役が多いですね。合っています。
山田孝之さん。彼はやはりこういう悪い役がいい。でも、何でもできるから何でも見たい。
岡村隆史さん。コミカル過ぎないですか?コメディ映画でも、登場人物は真面目にずれたことをやっているから面白いのであって、面白くやっちゃうとどんどん冷めちゃう。コメディ映画における普通の振る舞いは「フリ」なので、そこがしっかりしていないと「ボケ」「ツッコミ」が引き立たない。
上地雄輔さん。全身イレズミはインパクト大ですが、演技はひどいなあ。次回作も出るようですが、望まないなあ。
吹越満さん。まあ、普通。
遠藤憲一さん。コワモテがいいフリになっていていいですね。
皆川猿時さん。相変わらず面白い。もっと普通と面白のメリハリがあってもいいと思います。ずっと面白い。乳首のアップも面白い。そこに白髪がまじっているのも面白い。


と基本的には褒めですが、いくつか気になったところも。
■オープニングで全裸の生田斗真の股間に貼りついているチラシが、取れな過ぎる。洗車マシーンにかかってもヤクザの事務所でボコボコにされても取れないのはさすがに無理があり過ぎ。途中から取れて、後はアングルで何とかできなかったか。
■ヤクザの事務所に車で突っ込むシーン、堤真一上地雄輔が戦うシーンで、どちらも車をぶつける場面があるのですが、どちらもぶつけていません。アングルや編集でぶつけたように見せていますが、その見せ方が下手なのでぶつけていないのがバレバレ。確かにぶつけちゃうとお金も大変でしょうが、せっかくの映画なんだから、派手にクラッシュさせて欲しかったな。
堤真一に出会う場面で、生田斗真が自分で腹をドスで刺し「腸で蝶々結びをしてやるよ」という場面。刺してからそう宣言して結局できていないのだから、堤真一が「お前、面白れえ」と納得する説得力が薄いような。宣言して、堤真一が「何だと?」とびっくりして、自分の腹を刺す、という流れの方がいいような気がするのですが。
■ヤクザの抗争でも、やっぱり殴り合いなの?ドスは?銃は?これだと「クローズ」と変わらないな。


原作もまだ継続中ですのでどのような結末になるかと思いましたが、予想通りの続編あり。そうなると、轟周宝役の岩城滉一の宇宙飛行が上手くいくことを祈らなければなりませんね。頑張れソユーズ



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