やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

忘年会の後、私がしていたこと

酒とバスとタンブラーとiPod


先日、職場の忘年会がありました。
職場からホテルのバスが出て、それに30分ほど乗り、会場へ行き、飲みました。
私の職場はメインの場所と違うので、この会場では知らない人ばかり。さらに私は人見知りなので、もともと知っている人とだけしゃべり、交友関係は全く広げずに宴もたけなわを迎えました。
そんなにたくさん飲んだつもりはないですが、コップで瓶ビールを注ぐ方式だと、自分が飲みたいペースで飲めないし、どれだけ飲んだか分からなくなりますよね。
だいぶ酔いました。


帰りのバスに乗り、自宅の方へ向かいます。自宅付近で降ろしてもらいたいなー、あーでも眠いなー、なんて考えていたのですが、会場だったホテルは山の上にあるので、右に左にだいぶ揺れます。揺れてるなー、気持ち悪いなー、飲んだ後のこの揺れ、まずいな-。
まずいです。
まずいです。
まずいです。


まずいと考えだすと、余計まずいです。気分が身体に連動してきます。
何度目かの「まずい」の後、アイツはやってきました。
こみ上げるこの想い。
こんなとき、瞬時の機転と判断と行動が要求されます。いくら自分が酔っていたとしても、アイツは待ってくれません。
すぐさま自分のトートバッグを広げ、そこにIN。


周りもみんな酔っているので、誰も気づいていません。いや、自分が酔っていたからそう思っていただけかもしれませんが。
さて、とりあえずは事なきを得た(得てないけど)が、これからどうするか。トートバッグにたぷんたぷんに入ったコイツをどうすればいいんだ。


そんなとき、乗っていた一人が「ここで降ろしてもらっていいですか」と運転手に声をかけました。
ここだ!「私も降ります!」
彼に続いて私も降りました。後は歩いて帰れば完全犯罪成立です。


この日は私の地元でも雪が降り出し、この時間も降っていました。気温は寒いですが、酔った自分には寒さは感じません。
さらに、足も温かい。と思って下を見ると、スラックスにもアイツがびっちょり。わーお。そして思い起こすと、バスの座席にも少しこぼしていたな…。思い出した。
しかしもう遅い。ここから歩いて帰らなければならない。


ここから自宅までは約6㎞。雪の降る夜だけど、歩くしかない。
歩きながら、トートバッグの中身を思い出します。手帳、名刺入れ、タンブラー、折り畳み傘、iPod。うわー、全滅だ…。特にiPodなんて、普段仕事に持って行かないのに、なぜこの日に限って…。


途中、コンビニがあったのでトイレに立ち寄り、トートバッグからiPodをアイツの海から取り出し、洗ってみました。こんなに水濡らして大丈夫かな。
また、タンブラーも取り出し、こちらも洗いました。これは周りだけだから洗えば大丈夫だろう。他の手帳とかは諦めよう。
洗った後、またトートバッグに戻すわけにいかないので、無理やりコートのポケットに突っ込み、再び雪道を歩きます。


雪道を歩きながら、気づきました。
あれ、なぜ私はたぷんたぷんのトートバッグを持って歩いているんだ。こいつは一刻も早く手放したいのに。酔っていたので、律義にまだ持っていたのです。
次のコンビニに着き、ゴミ箱を漁り、レジ袋を見つけてそれにトートバッグを入れてきつく縛り、捨てました。
コンビニの人、ごめんなさい。でも縛ったから汚染水は多分漏れていません。


酔っていたので出発時間も到着時間も覚えていませんが、多分1時間半くらい歩いたんじゃないかな。ようやく自宅に着き、もう一度タンブラーを洗い、風呂でスラックスを洗い、就寝。
翌日iPodも試してみましたが、やっぱり動きませんでした。くそう、何でこの日に限って持って行ったんだ…。


私はもうおっさんなので、自分の適量は知っているつもりです。限界が近づいてくればきちんとセーブできる男です。
しかし、酒とバスのコンボ酔いでやられてしまいました。久しぶりに吐いた。
それも、電車やバスや路上など、公共の場で吐くことなんてほとんどなかったのに、この歳でこの失態。悔しいです!


それでも次の日にまた飲むんだから、人間は学習しない生きものだな。


失踪日記2 アル中病棟

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実録! あるこーる白書

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