白票は本当に意味があるのか・ないのか
ジコマン
私は選挙の投票で白票を投じることはまったく無意味だと思っているのですが、Twitterを見ていると「白票には意味がある」という人が多いです。
いや、ないから。
「投票に値する人物がいないから白票を投じるのだ!」という人もいますが、白票は書き損じやいたずら書きと同じ無効票として処理されるだけです。あなたの意思がくみ取られることはありません。
投票・当選に値する人がいなくても誰かが当選するのですから、誰かに投票しましょうよ。ベストでなくベターでいいのです。「最悪」と「ほぼ最悪」だったら「ほぼ最悪」に投票しましょう。よりましな方、より悪くない方を選んでください。それが選挙です。
それでも「白票に意味がある」と主張する人は、
●行かないよりマシ
●投票率を上げる
を意味のある根拠にあげます(これ以外にあったら教えてください)。
白紙票は、投票率に影響を与えます。
— ケンケム (@WWATA34) 2019年7月14日
国民が政治に関心があるのかないのかを示せる大切な意思表示です。
ご意見ありがとうございます。白票でも窓口で用紙を受けとれば投票率にはカウントされるので(自治体がデータとってるのか知りませんけど)昨今流行りの若者がもっと投票に行けば政治家が若者向けの政策を無視できなくなる理論的には無駄にはならないのではないかと。
— チュベ (@chuuuubet) 2019年7月14日
●行かないよりマシ
確かにその通りですが、それは投票に行く人の意識としてってことですよね。選挙と投票結果においては何の意味もない。
そうか、ここだな。白票賛成派と反対派では視点が違うんですね。だからいつまでも双方の意見が食い違うまま。
そりゃ行かないより行った方がいいですよ。でも、わざわざ行っておいて、わざわざ無意味の白票を投じる意味ってある?せっかく投票所に行ったなら、誰かに投票して帰りましょうよ。その後家族と外食に行きましょう。
●投票率を上げる
これを唱える人は、「投票率が上がれば政治家は白票を投じた人に危機感を持って政治を行う」と主張するのです。
いやいや、さすがに無邪気すぎるでしょ。
私は「政治家は自分に投票してくれた人にしか仕事をしない」と考えています。「危機感を持つ」と同じくどちらも不確実な予想です。どちらが正解なのかは分かりません。しかし
「世代別投票率で若者の白票が多い。これはまずい、若者向けの政治をしよう」
「今回は当選したが、白票が多い。今後は白票を投じた人のことも考えて政治をしよう」
と発言したり、そのように行動した政治家を、私は寡聞にして知りません。
そんな「嘘か本当か分からない可能性(私はウソだと思っていますが)」に賭けるなら、きちんと投票して当選してもらいたい人にその思いを託した方がよいのではないでしょうか。
特に若者は母数そのものが小さいので、白票という霞みたいな意思表示ではなく、きちんと投票して意思表示しないと、余計若者無視・年寄り向けの政策ばかりになります。
それでもやっぱり白票に意味はあるのでしょうか。意味があるとお考えの皆さん、私に教えてください。
数年前、同じようなことを書いたエントリ↓
ese.hatenablog.com
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