やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

書籍

深水黎一郎「最後のトリック」 感想

それでも僕はやってない (ネタバレあります) 深水黎一郎著『最後のトリック』を読みました。 「読者が犯人」という不可能トリックに挑んだ本作。それも「読者の一部ではなく、読んだ人全員が『自分が犯人』となる」「発売当時だけでなく、いつでも成立する…

柴那典「ヒットの崩壊」 感想(その4)

これでおしまい 自分でもびっくりですが、4回にわたるエントリになってしまいました。これで本当に終わります。 過去エントリ↓ ese.hatenablog.com ese.hatenablog.com ese.hatenablog.com 最終章「第六章:音楽の未来、ヒットの未来」について。 「音楽は『…

柴那典「ヒットの崩壊」 感想(その3)

完結しなかった! 柴那典「ヒットの崩壊」の内容について私が考えていることを書くエントリ。 過去エントリ↓ ese.hatenablog.com ese.hatenablog.com 3回目は「第五章:J-POPの可能性-輸入から輸出へ」について。 本書で「洋楽コンプレックスがなくなった」…

柴那典「ヒットの崩壊」 感想(その2)

「種まき」と「手段と目的の変化」について 柴那典「ヒットの崩壊」の感想(というか本書に書いてあることについての私の意見)の続き。 前回のエントリ↓ ese.hatenablog.com 今回は「第三章:変わるテレビと音楽の関係」「第四章:ライブ市場は拡大を続ける…

柴那典「ヒットの崩壊」 感想(その1)

そして私の思うこと 柴那典さんの「ヒットの崩壊」を読みまして、とても面白かったので感想を書きます。しかし、この本が取り上げるテーマは普段私が考えていることでもあり、1回では収まらないので何回かに分けて書きます。今回は「第一章:ヒットなき時代…

最近読んだ本一言感想

ほぼ忘れているので「この本読んだぜ」という記録として 本は、ほとんど高速バスの移動中に読んでいます。家で読むとすぐ眠くなってしまうし家にいるなら予約したテレビ番組を消化しなければと思ってしまうので、結果読むのは移動中(パソコンやテレビのない…

藤井健太郎「悪意とこだわりの演出術」 感想

今、一番面白い番組は「水曜日のダウンタウン」です。これは間違いない。私の見ている番組の中で、頭一つ抜きんでている。面白い。 この番組を作っている藤井健太郎さんは、「クイズ☆タレント名鑑」「テベ・コンヒーロ」を作ってきた人です。特番・単発だと…

増井修「ロッキング・オン天国」 感想

ボンベイロール、シャークサンドウィッチ、パールネックレス 大学に入るまで洋楽はほとんど聴いてきませんでした。大学で音楽サークルに入り、ようやく自主的に洋楽を聴きだした遅咲き野郎です。 当時はハードロックブームの終わりころで、音楽雑誌といえば…

戸部田誠「1989年のテレビっ子」 感想

歴史書でありアベンジャーズ てれびのスキマさん、好きなんです。素人時代のブログからずっと読んでいました。プロのライターになってからもなるたけ記事や本は追っているのですが、量が多くて追い付かない!どれだけテレビ見て本読んで原稿書いているんだ。…

若林正恭「社会人大学人見知り学部卒業見込(完全版)」 感想

ぼくの本、きみの本 オードリー若林さんが雑誌「ダ・ヴィンチ」に連載しているエッセイをまとめた本。単行本未収録分を大幅に追加して「完全版」という形で文庫化されました。 本の感想を書く際は面白かったところや要点の部分を引用してそれについて思った…

みうらじゅん「正しい保健体育」 感想

本当の童貞は読んではいけない MJとは、誰の略称でしょう。一般的にはマイケル・ジャクソンですが、サブカル村ではみうらじゅんのことを指します。みうらじゅんさんはマンガ、小説、エッセイ、コラム、いやげもの、仏像、シンガーソングライター、エロ写真ス…

國分功一郎「来るべき民主主義」 感想

「国は官僚が動かしている」ということの意味 國分功一郎氏の著書は、以前「暇と退屈の倫理学」を読んだことがあります。哲学を、私たちにも分かるように噛み砕いて解説してくれる内容でしたが、それでもやはり哲学書なので、普段使わない頭の部分を使いなが…

中嶋聡「『心の傷』は言ったもん勝ち」 感想

印税不払い運動を起こそう 「傷ついた」が絶対の武器になり、反論を許さない。「鬱です」と言ってしまえば認めざるをえない。そんな「葵の御紋」に対して私は疑問を抱いていたのでこの本を買ったのですが、そういう内容もありつつ、それ以上にとってもひどい…

出雲充「僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。」 感想

マジで世界を救うよ ユーグレナという会社、ご存知ですか?ミドリムシを作っている会社です。ユーグレナとはミドリムシの学名です。 私はこの会社がマザーズに上場するあたりから注目し始め、この本もその頃買っていたのに(2012年の初版を持っている)今ま…

戸部田誠「コントに捧げた内村光良の怒り」 感想

RGが「リアルゲイ」の略称だということを忘れていた 戸部田誠さんの新刊「コントに捧げた内村光良の怒り」を読みました。 戸部田さんの本は「有吉弘行のツイッターのフォロワーはなぜ300万人もいるのか」に続く2冊目。 感想エントリ↓「有吉弘行のツイッター…

岩月謙司「なぜ男は『女はバカ』と思ってしまうのか」 感想

いろいろ分かった。なぜモテないかも分かった。 男と女。世の中にはこの2種類しかいないのに、いつまでたってもお互いのことが分からない。だから彼氏彼女はできないし、付き合っても別れてしまう。 著者は大学教授なので、男性も女性も平等に扱います。どち…

「暇と退屈の倫理学」 國分功一郎 感想

哲学書です。かなりマイルドに噛み砕かれているとはいえ、哲学書です。ややこしいです。でも、猛烈に面白かった。普段使っていない頭の部分を使っているような感じがしました。 パスカルは言う。 人間の不幸などというものは、どれも人間が部屋にじっとして…

平田オリザ「わかりあえないことから」 感想

平田オリザさん。お名前は知っていますが、氏の演劇は見たことはありません。最近はももクロの映画「幕が上がる」の原作者としても世間に名前が出ていましたが、映画も見ていません。 コミュニケーションについて書かれた本書ですが、それだけではなく、演劇…

「誰がJ-POPを救えるか?」 麻生香太郎 感想

オジサンの愛ある叫びを聞いてくれ 麻生香太郎氏は、雑誌「日経エンタテイメント!」立ち上げに関わった人で、日本のエンタメ全般(音楽・芸能)に詳しいマスコミの人です。 そんな氏がこんな刺激的なタイトルの本を出す。これは彼なりの危機感を表明したも…

荒木飛呂彦「荒木飛呂彦の漫画術」 感想

あらゆるエンタメにつながる王道の道 漫画は読んではいますが、昔に比べればだいぶ本数は減りました。 荒木飛呂彦先生といえば「ジョジョの奇妙な冒険」ですが、私は第6部「ストーン・オーシャン」の途中で脱落。 でも、荒木先生のことは好きなんです。「魔…

「ニッポンの音楽」 佐々木敦 を読んで自分なりの「物語=歴史」を考えてみる

佐々木敦著「ニッポンの音楽」を読みました。帯には Jポップ誕生「以前」と「以後」の45年を通覧する 主人公の「物語=歴史」でディケイド(10年間)を解き明かす! とあります。4章に分かれていて、ぞれぞれ「70年代:はっぴいえんど」「80年代:YMO」「90…

森博嗣「人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか」 感想

大喜利的思考法 森博嗣さんの「人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか」を読みました。タイトル長いな。 森博嗣さんといえば「すべてはFになる」などで有名な作家ですが、私、森さんの著書を読んだことがありません。 本作は「物事を抽象的…

「だから日本はズレている」 古市憲寿 感想

おじさん、これ読んで! 古市憲寿さんといえば「絶望の国の幸福な若者たち」で一躍話題になった若き社会学者です。(私はこの本読んでいませんが) 本書は様々な雑誌に掲載した記事に加筆訂正して1冊の本にまとめたものです。そのため、社会学者の本としては…

「『空き家』が蝕む日本」 長嶋修 感想

空き家問題、個人的に興味があります。 空き家率、13・5%で過去最高…社会問題化 : ホームガイド : 読売新聞(YOMIURI ONLINE) http://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2013/pdf/yoyaku.pdf 全国平均で13.5%が空き家。10軒家があったら1軒以上は空き家。10…

「うれしい悲鳴をあげてくれ」 いしわたり淳治 感想

言葉は面白い 元スーパーカー、現作詞家・プロデューサーのいしわたり淳治さんが2004年から5年に渡り「ロッキング・オン・ジャパン」で連載していたエッセイ&小説が文庫になりました。 これは連載中からずっと面白くて毎月楽しみにしていたのですが、2007年…

「有吉弘行のツイッターのフォロワーはなぜ300万人もいるのか」 てれびのスキマ 感想

書評というか、スキマさんの話 てれびのスキマさん、好きなんです。スキマさんは「てれびのスキマ」というブログをやっていて、私はその数年来の読者です。 てれびのスキマ テレビを見て「面白かった」と思うことは日々ありますが、それを言葉にすることって…

「果てしなき渇き」 深町秋生 感想

ヒーローも正義の人も報われる人もいないお話 中島哲也監督、好きなんです。 新作「渇き。」が公開される前に原作を読んでおこうと思い、読了。いやー、ヘビーな作品でした。 ミステリとかハードボイルドかと思って読み始めたら、ノワールでした。悪い奴らが…

「ユリゴコロ」 沼田まほかる 感想

映像化、するよねえ? (ネタバレあります) 沼田まほかるさん、お初です。以前から「沼田まほかるはすごい」「ユリゴコロはすごい」という話は聞いていたので、文庫になったのを見つけて買いました。 ある一家で見つかった「ユリゴコロ」と題された4冊のノ…

「ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する」 島田紳助 感想

今さらですが、紳助の本です。買ったのはだいぶ前なのですが(それでも引退後ですが)、ようやく読みました。 島田紳助は、人間的には好きではありませんが、芸人としては好きなんです。復活してもらいたいのですが、今さら無理でしょうね。本人が反社会的な…

「白ゆき姫殺人事件」 湊かなえ 感想

胸やけ定食大盛りください 湊かなえさんは「告白」でがっつり掴まれて、それ以降も読んでいるのですが、どうにも読後感が悪い。人の悪意を書くのが上手すぎるのです。 そんな湊さんは、イヤミスの女王と呼ばれているらしいです。「イヤミス」とは、読後感が…