やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

書籍

「ぼくのメジャースプーン」 辻村深月 感想

カバーがプラスになっていると思えないのだが 辻村深月さんの「ぼくのメジャースプーン」を読みました。辻村深月さんの本は初めてです。 とても良かった! 良さは実際に本を読んでください。そして解説を読んでさらに噛み締めてください。 いかにふみちゃん…

「プラチナデータ」 東野圭吾 感想

映画くらい、映画に合った主題歌にしてやってよ 東野圭吾は読みやすいエンタメを量産する作家だとちょっと舐めていたのですが、「白夜行」で見直しました。そうはいってもそんなにたくさん読んでいるわけではありませんが。 映画を見に行く予定はありません…

「脳男」 首藤瓜於 感想

今回は「原作⇒映画」が正解でした 先日「脳男」の映画を見たのですが、原作未読だったため、読みました。 映画の方の感想はこちら→映画「脳男」 感想 - やりやすいことから少しずつ 首藤瓜於さんの作品を読むのも初めてです。 映画を見た直後に読んだので、…

「SOSの猿」 伊坂幸太郎 感想

映画化お願いします 久しぶりに伊坂幸太郎。 文芸書から文庫になるにあたっていくつか改編されているそうですが、私は文芸書版は読んでいないので何が違っているかは知りません。 伊坂さんの作品はセリフや例え話に独特の「味」があり、それが映像になると「…

「街場の現代思想」 内田樹 感想

というこの文章を読んでくれているのは誰なのか 頭のいい人の文章は面白い。私が普段何となく思ってはいるけれど形にできない感情や感想を言葉にしてくれるから。 内田樹さんの本を読むと、いつもこの感想しか出てこない。なので、今回はちょっと違った切り…

「イニシエーション・ラブ」 乾くるみ 感想

「上手い」と「面白い」は違う 以前「殺戮にいたる病」を読んでその叙述トリックにびっくりしまして、そうしたらこの「イニシエーション・ラブ」もすごいぜ、という話を聞き、読んでみました。 「殺戮にいたる病」の話はこちら→「殺戮にいたる病」我孫子武丸…

「クイックジャパン 106」 感想

ウッチャンより早見あかりのページ数が3倍もあるのはなぜだ 前回のエントリで舞台「芸人交換日記」を見に行った話を書きましたが、そこで「クイックジャパン」が売っていて、それがこの作品の特集だったのでその場で買いました。まだ本屋では発売前ですよ、…

「夜行観覧車」 湊かなえ 感想

もう、「嫌ミス」やめて 現在ドラマで放送中の「夜行観覧車」の原作を読みました。ドラマは見ておりません。 私は湊作品は「告白」ではまり、それ以降文庫になる本はほぼ読んでいます。湊かなえ作品の特徴は「一人称での独白の語り口」「人間の悪い部分(分…

「芸人交換日記」を読んで、ウッチャンの素晴らしさを再認識した話

「先に見たものを親と感じる効果」もありますが 先日、内村光良監督の「ボクたちの交換日記」の先行上映会に行ってきました。ウッチャン登壇!「ボクたちの交換日記」 先行上映に行ってきました! - やりやすいことから少しずつ この時は原作である「芸人交…

「人間コク宝 まんが道」吉田豪 感想

「こじらせ」が創作の源だとしても、それは嬉しいことなのか 「プロインタビュアー」吉田豪が漫画家たちへのインタビューをまとめた本作。これ以外の「人間コク宝」シリーズは読んでいませんが、このメンツもとても強烈なので、機会があれば読んでみようかな…

「SWITCH 浜田雅功特集」 感想

俺にやらせて! 「SWITCH」で浜田雅功を主役としたツッコミ特集。 もう本屋を何件回っても置いていないのですが、奇跡的にどこかのお店にあったものを取り寄せて購入しました。ありがとう、TSUTAYA! ダウンタウンでは松本さんにスポットが当たりがちだし、…

「独立国家のつくりかた」 坂口恭平 感想

応援します、遠くから 最近、メジャーではありませんが、ある場所では非常に熱い評価や評判を聞く人がいます。坂口恭平。新政府初代内閣総理大臣です。 以前から本屋でこの本は見かけていましたが、電波な人なのかなと思っていたのですが水道橋博士他熱烈に…

「たくらむ技術」 加地倫三 感想

イケメンであることは仕事にプラスになっているのだろうか 「アメトーーク」「ロンハー」のプロデューサーである加地さんが書いた本。番組の作り方や裏話、そして仕事全般に共通する仕事のやり方などが書いてあります。 私はこの二つの番組は大好きなので、…

「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」 リリー・フランキー 感想

中高生に読ませよう 原作の小説を読みました。映画・テレビドラマ版は見ていません。 本は文庫になってすぐ買っていたのですが、「親子愛」というテーマがいささか気恥ずかしく、ずっと本棚に置いたままでした。 それが、私事ですが実家に戻ることになり、高…

「『やめること』からはじめなさい」千田琢哉 感想

書店に行くと、千田琢哉コーナーができていることもある著者。売れっ子なのか、コーナーを作ってもらうためにたくさん本を出しているのか。 まあ、それだけ出版社からオファーがあるだけでも売れっ子の証ですよね。 私にとっては初めての千田さんの著書。私…

「殺戮にいたる病」我孫子武丸 感想

これが小説の力 先日の「最近読んだ本 一言感想」に入れ忘れたので追加。 読んだのはだいぶ前ですが、衝撃を受けた本なので紹介させてください。 この作品はいわゆる「叙述トリック」なのですが、私は本格的な叙述トリックの作品は多分これが初めてで、それ…

「ダーリンは55歳」山崎紗也夏&「人間コク宝 まんが道」(泉晴紀部分) 感想

「広い心」と「聞き上手」はモテの必須アイテムだな 山崎紗也夏が泉晴紀と結婚して、そのエッセイ漫画をまとめて単行本化した本作。 最初の読み切りが雑誌「IKKI」に載っていてそれは読んだのですが、連載されていたとは知らなかったです。そもそも「IKKI」…

最近読んだ本 一言感想

備忘録として 私は、全てを忘れるのです。映画や小説のあらすじはもちろん、その作品を読んだかどうかすら忘れるのです。 日々その瞬間のみを生きる存在。三歩歩くと全てを忘れる鳥頭。過去は振り返らない、振り返っても何も覚えていないから。 なので、「読…

水道橋博士の「メルマ旬報」を購読しました

読んでも読んでも終わらない 私が毎日拝読している「てれびのスキマ」というブログがありまして、そのブログで「水道橋博士のメルマ旬報」というメルマガが創刊されることを知りました。 てれびのスキマさんは日々のブログも面白いし、その腕を買われて各所…

「間抜けの構造」ビートたけし 感想

たけしの時代に生まれるか、松本の時代に生まれるか 1973年生まれの私にとって、ビートたけしというのはちょっと上の世代にあたります。そしてダウンタウンが直撃の世代です。 「全員集合」→「ひょうきん族」→「みなさんのおかげです(保毛尾田保毛男や仮面…

「悪夢の観覧車」木下半太 感想

作者は劇団の主宰でもあるので、セリフ中心のテンポの良い作品であっという間に読了しました。 登場人物や設定はいささか荒唐無稽。舞台ならありだけど、実写映画は厳しいなあ。 と感じたので、私は頭の中で舞台で上演されているイメージで読み進めていまし…

「主よ、永遠の休息を」誉田哲也 感想

可哀想すぎるので映像化希望しません 誉田さんの本は「ヒトリシズカ」に次ぐ2冊目。「ストロベリーナイト」「ジウ」などのメジャーどころはまだ読んでいません。ドラマも未見です。 今回は警察小説ではなく、通信社の記者が主人公。これだと組織として動かな…

ダウンタウンの「あの頃」「舞台裏」の話

「舞台裏」が好きです。ミュージシャンのレコーディング風景や、芸人さんが笑いの裏で真剣に取り組む姿などを見るのが好きです。 YOUの声 なので、「ブラマヨとゆかいな仲間たちアツアツっ!」は大好きです。 今回のゲストはYOU。当然聞きたいのは「ごっつえ…

「絶望ノート」歌野晶午 感想

メンタリストになればいいのに 文庫の帯や裏表紙のあらすじを見て買いました。この著者はお初です。 ※ネタバレがあるので注意! いじめに悩む中学生太刀川照音(たちかわしょおん)は、「絶望ノート」と題した日記にいじめの内容を書き記す。そしていじめた…

「ラットマン」道尾秀介 感想

どうせひと捻りあるんだろという思いがもうひと捻りされた 道尾さんの本としては「向日葵の咲かない夏」に次ぐ2冊目です。 「向日葵~」はラストのどんでん返しに「なんじゃそりゃ~!」と文庫本を投げつけたくなった思い出があります。 いくらどんでん返し…

「名もなき毒」宮部みゆき 感想

パンがないならケーキを食べればいいじゃない 先日の「誰か」に続いて同じシリーズの「名もなき毒」を読みました。 相変わらず宮部さんは文章が上手い。ってプロに対して言う言葉じゃないけど。 青酸カリによる連続殺人事件と、主人公である杉村三郎の職場に…

「疲れすぎて眠れぬ夜のために」内田樹 感想

頭のいい人の文章は面白い。自分がなんとなく思っていること・感じていることを言語化してくれるから。それこそが「腑に落ちる」という感覚です。「膝を叩く」でもいいけど。 内田さんの本としては「街場のメディア論」「下流志向」ときて、これを読みました…

「誰か Somebody」宮部みゆき 感想

タイトルの意味は? 久しぶりに宮部みゆきさんの本を読みました。 以前宮部さんの作品を読んだときに感じた「言葉で飯食っている人はやっぱすげえなあ」という思いを、改めて感じました。 私もこんな文章を書いていますが、語彙も表現力もあまりに乏しい。例…

「贖罪」湊かなえ 感想

「イヤミス」というらしいですよ デビュー作「告白」と同じく一人称の語りで綴られていく物語。湊さん、このパターン好きね。 相変わらず、悪意満載。湊さんの作品はいつも女性は怖くて男性はアホ(というか扱いが酷い)。 物語の中の狭い人間関係の中で全て…

「往復書簡」湊かなえ 感想

湊かなえの作品は漢字2文字が多く、どれを読んだか忘れがち(湊かなえあるある) 「告白」「少女」に続く湊かなえさんの本です。 「境遇」はドラマは見ましたが原作は未読。「贖罪」は原作も映像もまだです。 なぜこの本を買ったかというと、もちろん文庫だ…